現在、大阪市が運営している渡船は8ヶ所あり、誰でも自由に無料で乗船できます。
この8ヶ所の渡船を全工程を一筆書きの要領で順番に歩くと15km程度で、6時間程度で歩いて全部の渡し船に乗船できます。写真を眺めていただいて、自転車もOKですので、是非トライください。
私は、ユニバーサルスタジオジャパンのあるJR桜島駅でおりて、8つの渡船場を巡りました。
渡船の時刻表を持って時間調整して歩くと、さらに、1時間ぐらい時間短縮できる感じです。
(参考)私の各渡船場の通過時間です。
1)天保山渡船 9:00 → 2)甚兵衛渡船 10:00 → 3)千歳渡船 10:20 → 4)船町渡船 11:00 → 5)木津川渡船 11:30 → 6)千本松渡船 13:00 → 7)落合下渡船 13:30 → 8)落合上渡船 14:00 → 9)大正区役所前から大阪シティーバスでなんばへ・・・
私はグーグル地図を印刷しておいて、それを見ながら歩きました。適当に歩いてもそれなりに渡船場に行き着くでしょう。
自転車でも乗船できます(バイクは不可)。自転車を担いで登る階段もありますが、電車に折り畳み自転車を積んで行くと、周りも寄り道しながら行けば楽しいと思います。
バス(大阪シティーバス)も広範囲に走っているのですが、バス停の位置の多くが渡船場と離れていますし、渡船の時間とリンクしていないのでおすすめできません。
「8つも歩くのは大変だぁ」という方は、そのエッセンスを感じていただくために、海遊館や天保山マーケットプレイスに行かれるときに、①番の「天保山渡船」往復だけでもいいので、 こちらの記事も参考に ぜひ乗船していただいて、ぜひ、大阪の情緒を感じてください。
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【トライするときの参考に】
渡船の時刻表は何年間もずっと変わっていません。チャレンジされる方は、念のために、こちらの大阪市の渡船運行時刻表で事前確認をしてトライくださいね。
平日用と土日祝用があり、ほとんど同じ1隻が往復していて、両側の渡船場の時刻表は同じ者が掲示されています。(R6年8月現在で、H21のものが最新です)ここではとくに、「木津川渡船場」の昼間の便数が少ないことを見ておいてください。
これは、船町渡船場に掲示してあった全体の時刻表です。
ほとんどの渡船は予備の船があるものの、1隻で往復するところが多いようで、ほとんどの渡船場は両岸の様子が見えていて、片道の乗船時間は3分以内程度ですので、船が着くのを待って乗り込むことになります。
・・・と言っても、どちらかは時刻の「定刻」に出航しますので、「待ってくれ~」と大声を出しても、そこは「お役所仕事」なので、定刻に渡船場に待機していないと、絶対に待ってくれませんので注意してください。
GoogleMapで、およその経路を示しています。それでは、出発進行!
JRゆめ咲線の終点の「桜島駅」から出発
図のように歩くと、700m徒歩10分程度で天保山渡船場につきます。ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)を右手に見て歩き出すと、案内も随所にあるので、道なりに歩いて行けば迷うことはないでしょう。
JR桜島駅やUSJのあるこちら側は「此花区」で、対岸の海遊館などは「港区」です。天保山側の渡船場はこの写真のまだ左側の位置にあります。
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この時は通勤時間帯だったこともあって、港区側から桜島側の桟橋に到着した船からは、USJに勤めている外人さんがたくさん降りてきました。そして、その1台の船が折り返しで天保山側の渡船場に向かいます。
天保山側の渡船場を出たところにある公園が「天保山公園」で、下の写真のモニュメントの横に「天保山(てんぽうざん)」の2等三角点があります。
天保山は盛り土の山で、2等三角点がある4.53mの 「日本一低い山」で有名でしたが、2014年4月に、国土地理院が仙台市の「日和山(標高3m)」を「山」と認定したことで、天保山は日本一低い山でなくなりましたが、10分ほどの寄り道ですので、時間が許せば、記念に、天保山に「登頂」してみてください。
そして、甚兵衛渡船場に向います。
甚兵衛渡船場までは、8か所を巡る距離の中でもっとも距離が長く、1時間ほど歩くのですが、歩き始めたばかりなので、元気に歩くことが出来るはずです。
2.天保山から甚兵衛(じんべえ)渡し
天保山公園から高架道路を通り、天保山運河を越えて一般道に出て北東に進みます。
高架道路を超えるところが、少しわかりにくいのですが、適当に方向を決めて歩くとOKでした。右手のゴルフセンターのネットが見えてくるので、それを目標に歩くといいでしょう。
途中に、壁一面に魚やくじらを描いたビルが目を楽しませてくれます。
行く手に京セラドーム球場の屋根を眺めながら、ゴルフセンターの前を抜けて進むと、甚兵衛渡船場の案内板が見えてきます。渡船場間の距離は3km以上で、約50分かかりました。
甚兵衛渡船も一隻の船が往復しています。
時刻表は事務所側を基準にしたもので、両方の渡船場が同じものですから、どちらかは数分間ですが出航時間がずれます。 しかし、向こう岸が見えているので、数分の遅れは気になりません。
甚兵衛渡船は、尻無川の細くなったところにあり、港区と大正区をつないでいます。
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上の全体地図を見ていただくといいのですが、天保山渡船を除いて、右左岸にあるどちらかの渡船場は「大正区」にあります。
だから、甚兵衛渡船と、8つある渡船の最終「落合上渡船場」へは、東南東に1.5kmほどしか離れていません(上の全体マップを参照ください)。しかし一筆書きでの帰りの交通の便を考えると、ここでは、甚兵衛渡船の下船後は南に進んで、千歳渡船場に向かいます。
3.甚兵衛渡船場~千歳(ちとせ)渡船場へ
甚兵衛渡船場からは、港湾関係や資材置き場などの、殺風景な道を川筋にそって、道なりに南に歩いていくと、青い大きな橋(千歳橋) が見えてきます。その下付近に千歳渡船場があります。
甚兵衛渡船場と千歳渡船場の距離は1km少しで、20分弱で千歳渡船場に到着します。
ここでは20分待機したのですが、事前に、時間表を頭に入れて歩くのが良いですね。
渡船は千歳橋と平行に対岸の鶴町に向かって進みます。千歳橋の高さは、見上げると30mくらいあって、自転車道や歩道があって、橋を渡ることが出来ますので、時間があれば登って景観を楽しむのもいいですよ。
降りた大正区鶴町側の千歳渡船場からは全渡船中で最も素晴らしい景色です。 前方遠くに見える赤い橋は高速4号湾岸線の「南港大橋」で、手前は「なみはや大橋」です。
右手は歩いてきた「港区」で、南港大橋をわたると左奥手は大阪南港で、「住之江区」になります。
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そしてこの「千歳渡船」は、運河が広くなった「大正内港」を横切る、8つの渡船の中で最も乗りごたえのある渡船です。しかしそれでも乗船時間は5分程度です。
4.千歳渡船場から船町(ふなまち)渡船場へ
千歳渡船場の鶴町側から船町渡船場へは25分ぐらいで到着します。この写真左端には 東京インテリアやIKEA鶴浜 があります。
船町渡船時刻表
この船町渡船は、木津川運河を渡る渡船です。 ここで紹介する8つの渡しのうち、最も所要時間が短く、出航してから、約40秒間の乗船です。
動画を取りました。 向こう岸で反転して着岸させる、爽快な「大阪市職員のプロの技」をご覧ください。
5.船町渡船場から木津川(きづがわ)渡船場へ
「船町渡船場」から「木津川渡船場」への歩く距離は約1Km程度で、埋め立てられた島の中を歩きます。もちろん、大きな工場がある地帯を歩くので、それが島の中だとは全く気づきません。
乗降する人が少ない木津川渡船は最も便数が少ないので注意が必要です。
特に、昼間は、12:00 12:45 13:30 14:15……のように、45分間隔ですので、ここだけは、家を出るときから発着時間を頭に入れて歩きました。
大阪湾につながる木津川は、大きな船が行き交います。その川を小さな渡船が、大きな船を避けて直角に横切ります。ここは結構スリリングで楽しい渡船です。
昼間の本数が少ないので注意
木津川渡船の船町側は大正区で、渡船で渡ると住之江区です。
6.木津川渡船場から千本松(せんぼんまつ)渡船場へ
木津川渡船場を出て、まっすぐ南進して、南港通にかかる高架橋の下に出ます。
高架道路の下の階段から高架橋の上に出られるようになっています。
この高架橋は「敷津運河」を越えるための橋で、 次に向かう千本松渡船場へは敷津運河を渡るのですが、先に進むにはこの橋を渡る以外に他の道がありません。 回り道ですが、これが最短コースのようです。
木津川渡船場から千本松渡船場までの距離は約4km弱で、このあたりはトラックの往来が多く、舗装道路を歩くので急に疲れてきたのですが、頑張って千本松渡船場を目指します。
千本松渡船場は西成区にあり、千本松大橋(通称、めがね橋)の下に渡船場があります。
この渡船も木津川を渡るためのものです。
大きな船の通行を妨げないように、橋の両側で道路が2、3回転していて、車はかなり川面から高いところを通る自動車専用道路ですから渡船の利用者も多いためか、15分間隔で運行されています。
向こう岸の渡船場は大正区で、そこから北に歩いて「落合下渡船場」に向かいます。
7.千本松渡船場から落合下(おちあいしも)渡船場へ
木津川を渡る千本松渡船のついたところは、ふたたび大正区になります。
千本松渡船場から、次の落合下渡船場へは約1km少しです。
車も少なく、工場が並ぶ道を歩いていくと、渡船場の案内が見えてきます。
乗船したときは昼下がりの、人の往来が少ない時間帯で、渡船乗客は4名だけで、3歳ぐらいの小さな子供を連れたお母さんは、下船せずに同じ船で引き返していましたので、渡船は子供を連れて遊ばせる「いい遊び場」のようで、辺りは静かで、終始、のどかな時間が流れている感じです。
落合下渡船の対岸は、再び西成区に帰ります。
8.落合下渡船場から、最後の落合上(おちあいかみ)渡船場へ
落合下渡船を下船して、北へ歩くと、最後の8番目の渡船場「落合上渡船場」への距離は1kmもなく、10分ほど歩くと到着します。
埃っぽい道の端で景色もよくありませんので、すぐに落合上渡船場に到着したのが救いでした。
乗る側は西成区で、降りる側は、このローカル感のある渡船場で、大正区にあります。
以上で、現存する大阪市営の8箇所の渡船に乗船したことになります。
9.落合上渡船場からバスの最寄り駅へ
帰りは大阪シティバスを利用しました。 バスの行き先は大正区役所前か千島公園前から大阪駅前、なんば、あべの橋行き等が出ています。バスの停留所の位置と行き先は、大阪シティーバスのHPで調べておくといいでしょう。
千島公園から渡船場の方角を振り向くと、西成区の向こうの阿倍野区にある、西日本一の高さを誇る「あべのハルカス」がそそり立っています。
以上になります。
全行程は約15kmで、8つの渡船を一筆書きするプランは他にもありますが、行き帰りの便利さもあるので検討してみてください。
長い文章でしたが、お付き合いいただき、ありがとうございます。
一部にGoogleMapの地図の写真を使わせていただいています。Google地図自体も進化していますので、渡船めぐりの際は、最新のGoogleMapを確認ください。
【記事の更新】R4.5月見直し、写真変更、サイト移転 見直しR5.2月 R6.8月確認