海遊館~天保山登頂+大阪市渡船体験の周遊コース       

天保山は「てんぽうざん」と読みますが、「てんぽうざん」といえば、海遊館やマーケットプレイスのイメージが強くなってしまいました。

本来の天保山は、2等三角点のある、日本で最も低い山ですので、海遊館やマーケットプレイスで遊んだあとに、その「天保山」登頂と、しばしば話題に上る、大阪市の無料渡船の一つの「天保山渡船」の体験乗船をあわせて楽しんでみませんか・・・というお誘いです。

天保山(てんぽうざん)は「地図に示された2等三角点のある日本一低い山」として全国的に有名でした。 過去形になっているのは、2等三角点のある日本一低い山は、天保山で変わらないのですが、低さが1番でなくなって、認知度が下がってしまったからです。

2014年に国土地理院が、宮城県の「日和山(標高3m)」を日本一低い山だ・・・と認定したことで、天保山は日本一低い山でなくなって、天保山の話題や場所すらも、忘れられてきています。

とくに、大阪に住む年配者には、「日本一低い・・・」と記憶する、話題の山なのですが、若い方には、「てんぽうざん」といえば、海遊館や天保山マーケットプレイスになっています。

この、4.53mの天保山は、海遊館や天保山マーケットプレイスの、ごく近くにありますから、「天保山」の登頂と、さらに、「天保山渡船」に乗って、「大阪市渡船の旅」のさわり で、小旅行気分を楽しんでみませんか・・・という案内です。

電車なら『大阪港駅』と『桜島駅』 車なら、天保山駐車場

海遊館や天保山マーケットプレイスの最寄り駅は、大阪メトロ(大阪の地下鉄)の大阪港駅で、駅から徒歩15分(約700m)程度の距離にあります。そして、4.53mの天保山は、大観覧車から徒歩で5分の位置にあります。

そこで、電車で大阪港駅を往復しないで、ちょっと寄り道をして、「二等三角点のある天保山に登頂」して、その後、大阪市渡船(乗車:無料)を使って「安治川を渡る船旅」を楽しみ、その後は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン入口前を通ってJR桜島駅から帰るコースはどうでしょう・・・というオススメです。(歩く距離は変わりませんし、もちろん逆コースでもOKです)

天保山周辺 GoogleEarth利用

自動車利用の場合は、海遊館駐車場に止めて、徒歩で移動するのもOK

このルートを、自家用車を利用して巡回するには、海遊館駐車場(1000台、土日祝最大料金2000円)などに車を止めておいて、海遊館エリアで遊んだあとに、徒歩で天保山登頂後に、天保山渡船に乗船して桜島側に渡って、次の便で天保山側に戻ってくる(つまり、渡船で安治川を往復する)方法も、いいかもしれませんね。

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ここでは、まず、天保山に登頂から案内します。

天保山公園へは海遊館から徒歩10分600m

上のGoogleEarthの写真のように、天保山公園や海遊館は港区に位置し、安治川の河口にあります。その水をなめてみると、塩辛く、このあたりの水は、すでに「海水」です。

安治川は、毛馬の閘門で淀川の本流と分かれて、中の島などを経由して、大阪湾に流れています。天保山公園の対岸には、ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)があります。そこは此花区です。

また、2025年に万博が開催される「夢洲(ゆめしま)」にも近く、安治川の河口と言っても、天保山岸壁からみると、海のような広大な眺めです。

多くの方は、海遊館などで楽しむのが第一目的だと思いますので、まず、十分に目的地で楽しんだあとに、2等三角点「天保山」のある天保山公園に行ってみましょう。

海遊館から天保山公園へは、大観覧車の横を通って、岸壁に平行に北西に進みます。

天保山公園に向かう 天保山公園

さて、天保山三角点ですが・・・

天保山公園内の、この写真のモニュメントの、やや右後方に天保山の2等三角点があります。(公園内の、一番高いところにあるのではありません)

天保山公園のモニュメント

地図による高さでは、宮城県仙台市の日和山(標高3m)が日本一低いのですが、4.53mの天保山は、2等三角点のある山で最も低いと言う現状は、現在も変わっていません。

もちろん、全体の第2位になれば、話題性はなくなってしまいますが、それでも、登頂すれば、その事実と思い出は、いつまでも記憶に残るでしょう。

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ちなみに、WEBによれば、1等三角点のある山で一番低い山は、大阪府の堺市にある蘇鉄山(大浜公園)の 6.97m が一番低く、これも人工の山ですが、人工でない自然の山で最も低い山は、徳島市にある 6.1mの弁天山・・・だという記述があります。

これらの他にも、日本一低い山として名乗りを上げているところがあるようですが、これらのいずれの「山」も、人が手を加えられている山なので、何をもって「日本一低い」とするのかは、国土地理院のさじ加減ですから、きっと、天保山の2位への転落には、天保山愛好家は、かなり気落ちしたと思います。

いずれにしても、これらは、「富士は日本一の山」というのとは別の次元の、大人の遊びのようですが、充分に、「話の種」になります。

さあ、登頂してみましょう!

もちろん、高い山に登った時のような爽快感は全くありません。 でも、「登頂」した・・・といえば、それはそれで、話のタネにはなりますし、微妙な満足感もあります。

ここが2等三角点「天保山」

2等三角点 2等三角点の掲示

三角点は地図の測量のためのものなので、見通しの良いところに設置されます。

この天保山の三角点も、高い場所に置かなかったのは、海から見やすいという理由や歴史的な背景などの事情があるようですね。

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現在はGPSによる測量が普及して、三角点自体の重要性も、以前とは変わっているかもしれませんし、これが「山」と言えるのかどうか・・・などは別にして、ぜひ天保山の三角点を踏みしめてください。

日本一低い山の座にすわった宮城県の日和山も、「住民運動や働きかけ」が効いた結果・・・という記述などがWEBに見られますので、この天保山も、地域でのイベントや地道な住民活動を続けていれば、いつか、日本一に返り咲く可能性もあるかもしれません。 そうなると、一度登頂しておけば、その時はまた、話のネタになるでしょう。

天保山では、現在でも「登山証明書をさしあげます」と山岳会の方が活動しておられます。興味ある方は現地の案内をご覧ください。

天保山登頂後は、無料の大阪市渡船に乗船して対岸へ!

桜島川から見た景色

この写真は対岸の桜島側(USJ側)の渡船乗り場からの写真です。大阪市渡船(無料)に乗って対岸に渡ると、このような感じで、天保山周辺が一望できます。

天保山側の渡船乗り場は、天保山公園のすぐ横にあり、このユニバーサルスタジオのある桜島側渡船場との間を流れる安治川(あじがわ)を渡る、無料の大阪市渡船が運行されています。

天保山側乗り場

この渡船に乗船すると、阪神高速5号湾岸線の天保山大橋を下から眺めながら、約5分程度で対岸の桜島側の渡船場につきます。

便数の少ない時間帯でも、30分ごとに便が出ていますから、天保山側から乗船して、30分後の便で天保山側に戻る・・・というのもOKです。

この時刻表は両側の渡船場で同じで、時刻表右側に書いてあるのですが、どちらかの渡船場から折り返し運転しているので、どちらかは定刻に出向しますが、反対側は5分程度の遅れで出航します。

天保山渡船場時刻表

つまり、どちらかがこの時間に合わせて出航しますので、この時間には船着き場で待っているようにしないと、乗り遅れていまいます。 通勤時間は混み合いますが、9時以降の昼間時間帯は、比較的空いています。

桜島側の渡船場で降りて、USJの入り口を通って、JR桜島駅までは、徒歩で10分程度ですが、天保山側から乗って、次の30分後の便で天保山側に戻ってきてもいいですね。もちろん、何回乗船しても、無料です。

案内は以上になります。

海遊館などに行かれるときには、ぜひ天保山登頂と大阪市渡船乗船を加えて検討していただく参考になればと思います。


(来歴) R3.10に見直し   R4.5サイト移転  最終R5.3月に見直し