阪急電車の宝塚線の宝塚駅の手前の3駅名が連続して社寺の名前の駅名になっています。
中山観音駅 → 売布神社駅→ 清荒神駅の3駅と寺社名が並ぶ、とても珍しいところです。
年末年始はお参りで、非常に混み合うのですが、季節外れの時期にゆっくりと一人で歩いてみると、意外といいところですので、一度訪れてみられてはどうでしょうか?
さらっと、写真を眺めていただくのもいいでしょう。
中山寺駅から売布神社、清荒神を経て宝塚まで5km程度の距離ですので、散歩がてらに歩ける距離です。
中山寺(なかやまでら)
この駅名は以前は「中山」で、2013年に駅名変更されました。
私の住所からは、野崎参りで有名な、生駒山に近い「野崎さん(野崎観音)」が近かったのですが、息子2人が生まれたときに、わざわざこの「中山さん」に腹帯を授かりに来たぐらいに、「安産祈願」では有名な観音様です。
家内が「ご利益」があると言って、わざわざ、遠い道のりをお参りに来て、二人の息子も問題なく育ちましたので、ご利益だと感謝しています。
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駅前に、犬印妊婦帯の宣伝看板があります。少子化で一度つぶれた会社の復活でほっとしましたが、息子の出産の頃はベビーブームで、沿道には軒並みに白い晒(さらし)」を販売する店が並んでいた記憶があります。
「中山さん」では、「白い晒(さらし:腹帯)」を購入してお参りすると、祈願済みの晒を授かるという仕組みになっています。
この晒は一種の御朱印のようなもので、授かった晒には、達筆で呪文か経文のような文字が書かれており、授かった腹帯をお腹に巻いていると、安産が約束されるとされています。
新しい晒を持ってくれば、祈願済みの晒をいただくという仕組みで次々の人に「安産」が引き継がれていくのですが、順繰りに次々と別の人に受け継いでいくシステムによって、ずっと他の人と、脈々とつながっていくというのは、実にいいシステムになっているなぁと思っています。
駅前にはいろんなお店が
早い時間のウオーキングだったこともあって、このようにお店が開いていませんが、外から眺めてみても、以前に訪れた時と違って、晒を売る店も少なくなっているようです。少子化の影響をもろに受けているのかもしれません。
考えてみると、息子が生まれた頃は子供も多くて「良き時代」だったのかもしれません。
開店前の駅前商店前を少し歩くと、すぐにお寺に到着します。
しかし、門をくぐると、本堂まではかなりの距離で、写真のように、そこへの階段が目に飛び込んできます。
腹帯を授かりにきた当時には「この階段は妊婦にはきつい・・・」と思っていたのですが、本堂までの2か所の階段にエスカレーターが設置されていて、ラクラクで、本堂まで直結できるようになっています。
家内に言わせると、きついのは妊婦ではなくて、同伴してくれた両親がここを登るのにきつかったようで、そういうことで設置されたと思うと言っています。
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もちろん、今回はウオーキングですから、歩いて登りましょう。
上がり切ると本堂です。
お賽銭をあげながら、息子たちの成長に「ありがとうございました」と心の中でお礼の言葉を唱えてから、次の目的地の「売布(めふ)神社」に向かいました。
売布神社(めふじんじゃ)
ここでは、もと来た中山観音駅方面に向かわずに、西側に位置するだろう、売布神社の方角に向って、適当な方向を向いて歩きました。きっと、このやり方で行き着くはずです。
巡礼街道の案内標
神社に通じる道には、「巡礼街道」と書いてあって、約20分ほど歩くと、売布神社の麓にたどり着きます。
売布神社は、なんとも、いい感じの神社です。
この地震対策をした鳥居を見ると、新調するのは問題なのか困難なのか、難しいことだなぁ・・・という感じもしますが、地元の神社そのもの・・・という趣で、この姿もいいものだと感じました。
由緒ある神社のようで、この古い字体の点が加わった字は、新字の「売布神社」よりも、かなりいい感じです。
きっと何かの由来があるのだと思うものの、それに対する説明書きなどもない、簡素な神社です。
訪れた時間が早くて、会う人もなく、社務所もしまっていたので、インパクトに欠ける感じがしたものの、非常に静かで良い神社で、さらにここは、地元の神社ですから、それはそれでいいのでしょう。
ご近所の守り神であり、しめやかに時を刻んでいる・・・という感じで、非常にいいところです。 階段を上るときの静けさは何とも言えません。
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清荒神(きよしこうじん)
売布神社から清荒神までは、最短コースをとると、15分ほどで到着する距離です。 しかし、道を間違えて、清荒神へは30分以上かかって到着しました。
でも、少々道を間違えても、ちゃんと行き着きます。
清荒神様は台所の神様
ここへは、家屋を購入した時に、やはり、(自宅からは遠かったのですが)無理矢理に家内に引っ張られてお参りに来ています。
このようにお祭りする祭壇の「見本」が示されています。
初詣の新年3が日は非常に混むという話を聞いていました。 しかし、このときは朝が早すぎることもあって、その混雑時が想像できないほどに閑散としていました。
ここが拝殿で、お札を授かるところです。 そして、拝殿の裏手に回ると、写真のような棒がありました。
あとになってWEBの記事で知ったのですが、ここには、ご利益のある「榊」の木が植えてあって、棒の届くところに「5円」のお賽銭を供えて、それをこの棒で取り出すと「こずかいに不自由しない」・・・らしい のです。
この時には、この榊が植わっているのにも気づかず、この棒が何をするものかもわからずに、砂に「の」の字を書いて帰ってきただけでした。
私のような失礼がないように、興味がある方は、HPなどを調べてからお参りしてくださいね。
拝殿の右奥手に本堂があります
この本殿についても、私は、手前にある拝殿が「メイン」と思っていて、そこだけしかお参りをしていませんでしたので、3回目にして初めて正式にお参りをさせていただきました。
この奥手に「鉄斎美術館」があります。
今回は立ち寄りませんでしたが、本堂手前にある史料館で、素晴らしい茶器などの展示品を無料で見させていただき、それだけでも十分満足しました。
これで3社巡りが完了です。
そして・・・阪急宝塚駅へ
清荒神から宝塚駅までの道も、適当に歩いたので、遠回りしてしまいました。
清荒神から宝塚駅までは歩く距離も少ないのですが、15分程度のところを30分以上かかって駅に到着していますが、これも運動ですね。
以上ですが、この「3駅めぐり」の全工程路を最短距離で順に巡ると、5km程度です。 適当に寄り道やお参りをしながら、ゆっくり歩いても半日あれば行き帰りを含めて「三社詣」ができますので、気候のいいときに、一度、充分にご利益を得る手順を下調べしておいて、「三社詣」でご利益を集めまわってみるのはいかがでしょうか。