大阪城は大阪を代表する観光地でたくさんの人が訪れますが、コロナの影響で観光客が減って、特に大声の中国系団体観光客の姿がなく、すれ違う際の言葉が日本語オンリーになって、一時に比べて、落ち着いた感じになっています。
このHPでは、2014年から、大阪城公園の公衆トイレについて紹介していて、当初はトイレのみすぼらしさ、汚さ・・・などで、大阪を代表する観光地にふさわしくないという感じをアピールしていたのですが、2016年以降に大阪城公園の整備管理が民間へ委嘱されたことで再整備も進み、(私自身もコロナのために2年間訪問していない間に)かなり改良された感じがします。
現在の公衆トイレは17ヶ所
ここでは公衆トイレの外観を今の様子を紹介しますが、多い時には20か所あったトイレが、飲食施設の増加などで建物内トイレなども増えたことなどもあって、2022年4月現在で使用できる公衆トイレは17か所と若干減少しています。(○数字がトイレの位置)
以前は、公衆トイレの数が少ない、案内板が少ない・・・などの声も聞かれたのですが、案内表示が増設され、トイレ内も改造されて、トイレ品質はかなり改善されてきています。
コロナ騒ぎの前(2019年)に訪問した時には、便器が破損していたり設備が壊されているものなどがいくつかありましたが、今回チェックした範囲では及第点でした。 機器の破損は日本人の行為ですので、それを今後も紹介しないままでいたいものです。
以下に、公衆トイレ(主に男子用)の外観などを紹介しますが、大阪城へのアクセスは、JR・大阪メトロ・京阪電車が便利で、9つの最寄り駅があります。
天守閣までは、どの駅からもある程度の距離を歩きます。 森ノ宮駅から天守閣は片道約1.2km(20分)ですので、見学には、歩きやすい服装でおでかけください。ちなみに、私は今回、大阪城公園駅を利用しましたが、場内の17か所のトイレを巡るだけで、15000歩・2時間強を要しました。
城内に2ヶ所の自家用車用公共駐車場がありますが、小さいので車での来場は駐車待ちに注意が必要です。
大阪城への公共機関でのアクセス 最寄り駅は9駅
公共機関+一般駐車場(2ヶ所)
JR:大阪城公園駅、京橋駅、森ノ宮駅、大阪城北詰駅
大阪メトロ(地下鉄):森ノ宮駅、谷町4丁目駅、天満橋駅 大阪ビジネスパーク
京阪電車:天満橋駅
乗用車用駐車場
乗用車用公共駐車場はそんなに広くはありません。地図に「P」を表示していますが、JR大阪環状線沿いの道路を森ノ宮側から北上して入庫します。気候の良い休日にはかなり混雑します。
大阪城公園駅前(171台:350円/Hr)、森ノ宮(100台:350円/Hr)
******* 以下は番号順にトイレの外観等を紹介します。なお、ここに紹介する全トイレは、すべて車いすでの利用ができます。
森之宮側メイン道路沿い ①
森ノ宮駅から入って、噴水の方に進むと右手にあります。この裏は、遊具広場(子供さんの遊具あり)です。 トイレの外装のデザインもお城にマッチしており、きれいな多目的トイレです。
以前は黒ずんでいた外装ですが、洗浄されて一皮むけたようにきれいになりました。
外装洗浄される前:2014年の写真
噴水広場横(スタバックスの横) ②
2019年に新設されてトイレできれいです。噴水広場横でスタバ、R Bakerなどの店舗もあって、人の集まる場所なので、多客時には女性トイレが混み合います。
東外濠(ひがしそとぼり)南端 ③
男子用トイレ
2019年に新設されたトイレで、2棟あって、男女用が別になっています。
森ノ宮駅から天守閣方面に行く人は写真奥のきつい階段か、大阪城音楽堂前を通って、やはりきつい階段登って桜門に向かうのですが、いずれも、そんなに多くの人が通るところではありません。
弓道場前 ⑤
弓道場のトイレを使用する人が多いのか、入り口にはこのような無粋な案内表示がありますが、普段は人通りはほとんどありません。
現在は弓道場の南側にクールジャパンパークや森ノ宮よしもと漫才劇場などが出来ていますが、2014年頃までは、木に埋もれた見つけにくい薄汚れたトイレが立っていて、「ギンナンを洗うな!」という掲示があったほど、このあたりは森林で、ほとんど人が通らない場所ですが、2017年にトイレも改装されてきれいになりました。
私はこのあたりの木々が多い場所が好きなのですが、やはり落ち葉などで汚れやすいようで、雨に汚れて古い感じになっていますが、綺麗なトイレです。
梅林内のローソン横 ⑤
梅園(梅林)内のローソンの横にトイレが併設されています。
2016年の公園管理が民営化される前は茶店風の食堂があったのですが、それが改築されて「ローソン」に変わっていて、その横にトイレが併設されていますが、このローソンが開店しているところは見たことがありません。
梅の季節(2月~3月頃)以外は、このあたりは人の姿もほとんどありませんが、このローソンが開店していなくても、トイレは常時使用出来ます。
太陽の広場 野球場横 ⑥
「太陽の広場」の一部が野球場になっていて、この太陽の広場は、しばしば催し物(イベント)が行われるところです。
公園の東側のJR線路に近い側のエリアは木々も多く、私が好きなエリアですが、JR大阪城公園駅から大阪城ホールに向かうメイン通りは、2017年6月にジョー・テラス・オオサカが開業して繁華街のように激変しました。
民間管理されるようになって、開発に伴う木々の伐採などで大阪城内の自然感が失われたことへの批判はありますが、観光客は増えましたし、概ね、新しくなることに対しては、若い人には好評のようです。
しかし、このあたりには若い人は多いものの、天守閣まで向かう人の割合は意外に低いようです。
水上バス乗り場前 ⑦
このトイレは、以前は、従業員用かと思ってしまうほど不案内でわかりにくかったのですが、水上バスのりば付近の整備にともなって、改造されて新しくなっています。公衆トイレなのですが、水上バス利用者用という感じです。
青屋門下 ⑧
大阪城ホールの裏にあって、大阪城天守閣への裏口になっている「青屋門」に行く手前にあります。 普段から人が多い場所ですので、行楽シーズンには女性用はかなり混みます。
きれいなトイレですが、夜間に変な輩がたむろするのにいい場所なのか、しばしば、ガラスを割られるなど、器具の破損などの被害が見られます。
西の丸庭園内 ⑩
西の丸庭園は有料庭園で、人の少ない時の広い庭園は非常に気持ちいいところです。写真の建物(大阪迎賓館)裏に綺麗なトイレがあります。
大手門下(大阪府庁側)⑪
この外観形状のトイレが場内に2ヶ所あり、内部は改修されてきれいですが、どうも、大阪城にミスマッチングな作りだと思っています。
なぜなら、2015年頃まで、大阪城公園は「青テント村」と揶揄されるぐらいに簡易テントで生活する人が多く暮らしていて、(今は一掃されていますが)その当時の無法さを思い出させるデザインですし、さらに、耐候性鋼板性が使われているのかもしれませんが、サビが付いた外観も汚らしくて好きではありません。トイレ内部はきれいです。
教育塔横(NHK側)ローソン横 ⑫
大阪城公園が民営の管理に変わってからは、従来の売店がすべてローソンに変わったのですが、トイレと同居しているローソンが3ヶ所(⑤・⑨・⑫)あります。 このローソンはいつも比較的空いている感じで、トイレが隣り合っていますが、トイレもきれいに管理されているので、不潔感はありません。
南駐車場 ⑬
これも私が嫌いな外観のトイレです。これをWEBで「モダンできれい」という人がいましたが、出来た当初はよかったのかもしれませんが、現在は全くいただけません。
南駐車場は観光バス等の大型自動車用の駐車場で、多い時には50台以上のバスが駐車するために、団体客が集中して混雑するのですが、コロナの影響で、この時には閑散としていました。
現在は(写真には写っていませんが)写真手前にローソンがあり、観光バスから降りる人がたくさんいて、皆さんはここから天守閣を目指して歩いて行きます。天守閣までは徒歩で10分強です。
歩く距離が結構あるので、現在は、各所からトレインや電気自動車が周回していますが、残念ながら、このあたりには最寄り駅はありません。
ピースおおさか前 ⑭
このトイレは2017年頃に改造され、さらに増築されたきれいなトイレです。
ここは、森ノ宮駅から野外音楽堂を通って、階段を上がったところにあるトイレですが、このあたりは人通りの少ないところです。
修道館横・桜門下 ⑮
桜門から入城する人は非常に多いところで、以前は、汚らしい感じのトイレに閉口していたのですが、ようやくきれいなトイレになりました。やればできる・・・という感じです。
蛸石裏 ⑯
外観は長らく変わっていませんが、私のおすすめトイレです。
大阪城最大の巨石「蛸石」の真裏側にあり、男子トイレからは巨石の裏の石垣を眺めながら小用を足すように設計された、開放感があるトイレです。
天守閣前休憩所横 ⑰
この天守閣前の広場は、以前は売店などが並び、にぎやかな場所でしたが、店舗が撤去されて自販が並ぶ簡素な休憩所になっています。
天守閣下の広場には、3か所のトイレが有って、⑯⑰以外に、金蔵の横にトイレがありますが、現在、豊臣の遺構発掘調査中で、使用できません。
以上、17か所のトイレを紹介しました
トイレは、用を足せればいい・・・と思う人もいるかもしれません。 しかし、自宅のトイレについても言えることですが、トイレがその家の質を示すと言われますので、大阪城が大阪のシンボルというなら、なおさら手抜きは許されないと思っています。
大阪城を訪れて、その都度トイレの変化の確認で城内を一巡して思うのですが、「きれい」に対しては及第点でも、もう一歩感は拭えないという辛口評価になってしまいます。
全体的には、大阪城公園全体が民間の管理になったことで、急速に改善されているのですが、希望は及第レベルではない、一歩進んだ洋式化やプラスアルファーですし、「きれい」ではダメで、「非常にきれい」というレベルにして、お尻を直接つけても不快感がないトイレを目指してほしいものです。
管理費用もかかるでしょうが、「トイレのあり方」については、もっと議論され研究されてもいいと思っています。
大阪が国際都市として、次期万博にたくさんの観光客を招きたいなら、大阪の顔である大阪城に、気持ちの良いトイレが並ぶようになれば、大阪や大阪城の評価は数段上がる・・・という一大阪城愛好者の意見です。 『たかがトイレ、されどトイレ・・・』だと思います。
お読みいただきありがとうございました。