相対性理論と量子理論は何が違うのか

スポンサーリンク

私達は、高校までの物理学では、ニュートンが集大成したとされる「ニュートン力学」を勉強してきました。これは、「古典理論」という言い方をされます。

私自身、古典理論もよく理解できないでいるところに、さらに近年では、相対性理論や量子論(量子力学)といった言葉がいろいろな所で見られるようになってきているという状況ですね。

これらの新しい理論については、いろいろな所で記事やトピックを見ていて、おぼろげに言葉や少しの内容は知っているのによくわからないという方も多いと思います。

私も実のところ、その段階なのですが、私が理解できる範囲で自分の言葉で説明できたらいいと思って、頭の中をまとめてみました。(もちろん、見直すごとに、書き換えないといけないほど混乱はあるのですが・・・)

物理学を思索した

相対性理論を考えたアインシュタインは、自然はシンプルな仕組みでできている(はっきりした言葉は忘れましたが)ということを考えていたようで、亡くなるまで自然を構成する理論のさらなる融合を考えていたと言われています。

そして、そのこともあったのか、死ぬまで量子論を受け入れなかった・・・という逸話を聞くのですが、それを聞くと「改めてすごい!!!」という感じが蘇ります。

写真に3つの輪を図示していますが、古典力学、相対性理論、量子力学は重なる部分があるものの、これらがまとまらないというのが現在の状況と言えるようなところがあります。

もちろん、それらを結びつける考え方や理論はあるとされているのですが、ここでは、簡単に、それらのさわりを見ていこうと思います。

もちろん、それを融合できるとする理論(例えば、超ひも理論やM理論)もあると言われますが、さらにわからなくなるので、ここでは、古典理論、相対性理論、量子論とは何なのかを、超簡単に考えてみることで、その違いなどをみていくことにしましょう。

古典理論=ニュートン力学

ニュートンは、3つの運動法則ですべての物理現象を説明できるとしていました。

それは、「①慣性の法則」「②運動の法則」「③作用反作用の法則」と呼ばれていて、かいつまんだ内容は、「物体は力を受けなければ永遠に停止しており、力を受けると等速運動し、力の大きさや加え方によって加速され、力が作用するときは、その反対に同じ力を受ける」・・・というものですが、それをもとにしてフックの法則や、自然落下の方程式などを学んで来ました。

学校の物理の授業では、ニュートン力学に関するいろいろな運動に関する設問に取り組んで悩んでいた・・・というコトですね。

言い換えれば、この古典理論は、私達の「身についている自然な考え方」になっていますが、これから見ていこうとしている相対性理論や量子理論になると、どうも直感的によくわからないと言うのがとっつきにくい原因なのかもしれません。

理論の違いは、空間と時間の考え方の差?

だから、これらの新理論と実感しやすい古典理論に違いは、「空間」と「時間」にありそうです。

ニュートンの時代には、宇宙が138億光年もの大きさがあって、それが今も広がり続けていることや、プランク長さ(や時間)という、10のマイナス何十乗という極微世界はわからなかったので、古典理論では、時間はゆうゆうと過ぎており、どこまでも一様な空間は続いている・・・という考え方が基本になっています。

だから、「時間」は操作することができないもので、どこにいても、周りには一様な「空間」がある・・・として、それを基にして考えられて物理法則が「ニュートンの理論」でした。

そして、これを用いて発展させることで、何の不自由もなく、300年以上に渡って、地球文化文明が発展できた・・・ということです。

ところが、そこにアインシュタインが新しい考え方を提案したのです。

ここではとりあえず、細かいことや特殊な用語を抜きにして、イメージが持てるように説明していきます。

物体の慣性はエネルギー量に依存するか?

アインシュタインはこのタイトルの論文で、「物体がエネルギーを放射すると、その質量は、エネルギー÷光速の2乗だけ減少する」と書いたのが、有名な E=mc2(2は小さい2乗の2)でした。

これは、「光速が基本で、不変であり、その状態で質量やエネルギーは変化する」というのです。ここでは、エネルギーと質量は同じものだといいます。

さらにそこには「相対性原理(相対性理論ではない。運動する座標系においては、物理法則は変わらないという原理)」についても示されていて、「物理法則はすべての慣性系では同一に作用し、真空中における光速はすべての慣性系で一定」と言っているのです。

相対性原理はガリレオが提唱したもので、言い換えれば、宇宙のどこでも同じ物理法則が成り立つというのですが、アインシュタインはそれに光速不変(質量とエネルギーは光との相対速度で変わる)という少し進めた考え方を加えて提唱したことになります。

これが、アインシュタインの相対性理論のうちの「特殊相対性理論」で、①飛行機の前照灯の光の速さは、光の速度(30万Km/秒)+飛行機の速度ではなく、30万Km/秒で変わらないということや、②双子の兄弟の一人が光速に近い速度で宇宙旅行をして帰ってくれば、地球に残った側はおじいさんになっているけれど、宇宙旅行した方はあまり歳をとっていないとか、③ロケットの速度が光速に近くなると質量が増える・・・というような、びっくりするような話が出てくるのです。

これらの詳細は別の機会に譲るとして、もう少し相対性理論を見ていきましょう。

「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」

アインシュタインは、まず、上の「特殊相対性理論」を発表しました。ここでは、光速は一定で、最速であり、何者も光速を超える事ができないとしています。

そして、この特殊相対性理論は、等速における理論でしたが、それに、加速度という要素を入れて、「重力」を含んで組み立てたものが「一般相対性理論」です。

これによると、大きな重力によって空間が曲げられるだけでなく、光までをも曲げてしまうというのです。

ニュートンの古典力学では、「引力」としていた重力は、2つ(以上の)質量間に働く力とされていましたが、相対性理論では、重力は「時空を曲げる」ということになります。

そして、それに基づくと、いろいろな現象がうまく説明できるといいます。

つまり、この考え方によって、地球上では考えられないような、宇宙でみられる出来事を一般相対性理論によって解明できるとして、現在では、この理論が定着していきます。

それもあって現在では、この考え方を利用していろいろな地球規模の解明も行われており、カーナビによる地球における位置修正やISS( 国際宇宙ステーション)の地球時間とISS上の時間修正などのためにこの理論が使われている・・・という記事を読まれた方もおられるでしょう。

しかし、ロケットの打ち上げや地球上での運動解析では、古典理論を用いた計算でも「困るような大きな誤差が生じない」ということが実情で、このアインシュタインの相対性理論は、地球以上にスケールが大きい場合にその必要性がでてくる・・・というものだと言えます。

(科学の世界では、宇宙ロケットなどの計算には、ニュートン力学と相対性理論での計算をしてみて、実用範囲を超えなければニュートン力学で対応している・・・ということです)

さらに、相対性理論でも、一つだけ大きな問題が解決されません

今日、宇宙は「ビッグバン」で始まって、現在も拡大を続けているという説が一般的ですが、これは相対性理論の産物で、逆に、その元をたどれば、1点に収縮するということもいえるのですが、その点を計算できないというのです。

これを、「原初の宇宙に遡ると、広大な宇宙は体積がなく、密度が無限大になって理論が破綻する」といい方をされます。

つまりこれは、相対性理論の外側にある未知の点で、「特異点(重力特異点)問題」などと言われています。

宇宙の広がり方を見ると、連続で直線的な膨張ではないということがわかってきて、それは、宇宙の発生初期に「インフレーション」という特異現象があったとする考え方が現在の宇宙論で固まってきています。

これは、真空のエネルギーなどによって生じたもの・・・と考えられており、これについては相対性理論ではなく、次に説明する「量子論」から考えられたというのです。(大きいスケールでは相対性理論が有効ですが、微小部分では当てはまらないというイメージです)

カーナビで使うGPSの精度を高めるためには相対性理論による修正が必要になっているのですが、そのGPSには、決まった周波数の電磁波吸収・放射を利用する、量子論の考えを利用した「原子時計」が使われています。

このように、本来は、すべての現象を共通して説明できる理論を考え出すことが重要なことなのですが、実用面(実際に生活に役立つようにすること)から見ると、相対性理論と量子論の良いところをうまく利用しているということもすごいことです。

これらを融合することで、いろいろな生活に役立つ技術として実用化されているのですが、逆に言うと、その量子論でもすべての事象を説明できないというが現状です。

次に、その量子論を少し見ていきましょう。

直感できない量子論

私達の身の回りの変化を見ると、すべてが連続的に変化しています。しかし、微小世界では、連続的でないというのです。

現在は、光は「波と粒子の両方の性質を併せ持つ」とされています。すなわち、波の持つ「回折、干渉」が見られることは「光は波」であり、光を金属に当てると表面から電子が出てくるのは「光は粒子」というのです。

電子の2重スリット実験Wikipedia(Wikipediaの図の一部を加工)

さらに、図のような実験で、1つづつの電子を電子銃から発射しても、やはり(多量の光をスリットに通した時と同様に)干渉縞ができます。

そして、さらに不思議なことに、その電子がどちらのスリットを通るのかを調べてその行方を追うと、干渉縞が現れません。

この現象を「波動関数で示される確率分布にしたがって波束が収縮する」という言い方をされるのですが、電子(広い意味では量子)はあらゆる経路を「同時に」通り、自分自身が干渉して干渉縞を作っていることになる・・・ということのようで、もしも途中で、その量子を観察すると、その波束が収縮して、「そこに」量子が存在することがわかるというのです。

ここでは説明しませんが、量子力学の立役者のシュレジンガーが「シュレディンガーの猫」という「思考実験(実際にしないが、頭の中で考える実験)」で、「箱の中の猫が生きているか死んでいるのは、箱を開けるまでわからず、箱を開けてみた瞬間に猫の状態がわかるという、こんな変な現象はおかしい」という内容で有名なのですが、このシュレジンガー自身の晩年には、「自分が量子力学に関わったのは間違いだ」といっていたという逸話もあるぐらい、この量子の世界は不可解なもののようです。

そのほかにも、量子の不可解さを示す内容に、電子(量子)は自分自身が干渉するということは、①「まっすぐに進んでいないことになる」という考え方ができることや、②それらは、様々な場所に同時に存在するということや、③エネルギーの壁をすり抜ける「トンネル現象」がある・・・などの、通常では考えられない「幽霊的な挙動」があるというのです。

これらは、今までの常識や考え方では考えられないような現象なのですが、これらの不可解な現象も実験で立証されていますし、先程のGPSのように、いろいろな考え方を組み合わせて応用することで、量子論による考え方に基づく実用例が実用に供されているということもあって、量子論は有力な理論であるという位置づけです。

さらに、SFの世界だと思っていたテレポーテーション・物質の空間移動なども、実験によって実証されている・・・といいます。

これはもちろん素粒子のレベルですが、量子の持つ情報が、瞬時に遠く離れたところに伝わる・・・というのです。

これは、まさしく、SFにはすでに出てきている内容であったのが、物質の遠隔操作の可能性やテレポーテーションという瞬間移動などの話題に通じる興味深いものなのですが、これらはどうも、他の考え方を差し置いて、量子論でしか説明できないというのですから、すごいものです。

しかし、残念ながらこれは現在、ごく微小な量子(電子など)の現象で、それが宇宙にまで適用できるかと言えば、それは無理なようですので、古典理論、相対性理論、量子論のそれぞれが適用範囲が限定されているというから、「古典理論、相対性理論、量子論はいずれも相容れない」と言う言い方をされています。

古典理論、相対性理論、量子理論は融合できていない

以上を見てくると、量子理論は極微の世界、古典理論は地球上の出来事、相対性理論は宇宙などの極大世界・・・という棲み分けしている感じですが、本来は、自然は共通の法則で成り立っていると考えたい・・・と言うのが物理学者なのでしょう。

さらに、もちろんその理論は簡単な式で表される、つまり、Simple is best. ということがBESTなのでしょうが、現状はその段階ではありません。

どのような場合にも「統一して使える理論」を見つけようとして色々な考えが出てきているようですが、その一つに「超弦理論」という言葉を聞く機会が増えています。

これは、量子論で言う粒子という「点」ではなく、真空の中に10のマイナス35乗という微小なひもようなところにエネルギーや時間などが入っており、その中で閉じたひもが「重力子」で(量子重力理論)であるというモデルを考えることによって新しい空間次元に迫ろう・・・というのが超弦理論だというのですが、こうなると、3次元空間も十分にわかっていない私のような頭では、説明することも出来ませんので、おいておきます。

一方、重力、電磁気力、強い力、弱い力が統一的に扱えると「物質の世界」が解明できると考えられていて、その延長でついにCERNの加速器によって「ヒッグス粒子」が発見されました。

ヒッグス粒子は質量を持つとされ、宇宙にある未知のエネルギー(=質量)の素ではないかと期待されていますが、今のところは、それの質量を考えても、宇宙の総質量には満たないようで、宇宙には、それ以外「何か」のわからない物質(ダークマターやダークエネルギー)がまだまだたくさんある・・・と考える人もいます。

現在のところ、ダークマターの候補はいろいろと考えられていますし、重力波や素粒子研究がそれぞれの考え方に沿って行われている・・・という混沌として状態ですが、このダークエネルギーについては、相対性理論でも量子論でも説明できないし、量子論に重力を加えてそれを説明しようとすると、量子力学の法則を根本から見直さないという考え方もあるようです。

その一つの有力的な考えの中に、「真空が持つエネルギー」というものがその候補になっていますが、現時点では、宇宙での重力レンズなどの観測値と、量子物理学、相対性理論から計算される値とがかけ離れすぎているということで混沌とした状態ですし、ダークマターよりもわかりにくい、宇宙を構成する「ダークエネルギー」が何であるかということはさらに見当もがかない状態なので、わからない問題がたくさんあリ過ぎて、考える方向が決まらない・・・というのが現在の状態だと言われています。

・・・といっても科学者は諦めるのではなく、今のところ、その打開の糸口の一つに、2016年に検出された重力波の研究が進められています。

まず、それを数多くとらえることで、それが何かということがわかってくれば、ビッグバンの状態がわかってくることにつながっていく・・・ということのようです。

しかし、極端な例もあります。

現在の基本的な考え方は、アインシュタインの考え方に基づいてビッグバン理論が組み立てられています。しかし、それが間違っているので統一理論が妨げられている・・・という考えなどもあリます。

仮設を立てるのは自由ですので、その他にも多くの考え方があるようですが、これでおいておきます。

このように、量子論と相対性理論のすらも、まだまだということになるのですが、先ほども書いたように、それらの理論のいいとこ取りで、新技術や新製品が出てきているのは紛れもありませんので、今後どのような暮らしに役立つ商品やそれに伴う理論が出て来ないとも限りません。楽しみに待っていましょう。

*****

結局中途半端な内容になってしまっていますが、・・・。

量子論も相対性理論も宇宙を構成する物質の探求のための考え方で、量子論は超微小な世界、相対性理論は超巨大な世界に適用できる理論ということになっています。

さらにこれらも、適用の場が限られるために、普遍的な理論とは言えない状況なので、今後に見直しも出てくる可能性があるというのが現状というのです。

地球上のほとんどの運動現象はニュートン力学でOKというのですから、この世は不可思議だというしかないのでが、私は、理論物理学者は、10次元とか11次元で宇宙を考えている・・・ということを考えるだけでワクワクします。

数学的な世界というのは、私の頭ではイメージできませんし、この宇宙は「1つ」ではなく、100何十億光年の大きさの宇宙が折り重なっている「マルチユニバース」になっている考え方や、この大きな宇宙が目に見えない大きさから広がった・・・などということをイメージするも難しいのですが、それを考えていると頭が浄化される感じがするので、このような話題が好きです。

多分、宇宙の組成がわかったところで、どうなるというものではありませんが、それを考える過程で、暮らしに役立つものができてきていることを考えると、やはり、これらの研究を進めることを否定してはいけないと思っています。

SFなどにあったような、地球上の人類(生物)が溢れて、生活できなくなり、地球を離れて月や火星に移住しているということよりも、戦争で荒廃する危険性のほうが大きいでしょうし、何百年かけて隣の星に宇宙旅行するということはないでしょう。ただ、そう言ってしまうと夢も希望も進歩もなくなります。


その他の記事

スーパームーン 星空が好き

エメラルド原石 宝石のとんでも科学(3/3)熱処理による改質

スポンサーリンク