なぜ1年の始まりは立春や春分の日でないの?

新年とは、暦による新しい年の始めのことです。広辞苑には、「新年とは、あたらしい年。改まった年。年の始め。」とあります。

ここでは、年の始まりが太陽の運行に関係する春分点や冬至でないことが気になったので調べたのですが、「1月1日はグレゴリオ暦で決められる」という、中途半端な結論です。

1月1日は暦で決定する

日本では太陽暦(グレゴリオ暦)を採用しており、1月1日から新しい年が始まります。

各国や各所ではグレゴリオ暦とは違う暦(こよみ)が使われているところもたくさんあり、1月1日が年のはじめではない国や地域もあります。

ウィキペディアの「新年」の項目にありますので、気になる方は見ていただくといいのですが、世界の「新年」はバラバラで、日本の1・3・4・9・10・11・12月にわたって各国の「新年」が分かれていることが紹介されています。

世界的には「年のはじめは1月1日ではない」のです。

豊中春日神社

グレゴリオ暦について

グレゴリオ暦は現在では最も多くの国が使っている暦(こよみ)です。

ウィキペディアによると、「グレゴリオ暦はユリウス暦を改良したもので、1年を365日として、400年間に97回の閏年(うるうどし)を置くことで格段に精度が向上した」とあります。

現在の実太陽年は約365.242・・・日で、ユリウス暦は1年を365.25日としていたので、実際の観測で暦日が決まるので、当然、閏年での調整が必要になります。

閏年は、「4年に1度2月29日があって、100で割り切れるときは閏年でない」と覚えているのですが、実際はもう少し複雑ですので、詳しく知りたい方はウィキペディアのグレゴリー暦の記事を御覧ください。

暦の精度はユリウス暦よりグレゴリオ暦のほうがいいありますが、もともとはユリウス暦を使ってキリスト教の行事日を決めていたので、それが、新しい暦に変わると、キリスト教行事の日時も変わります。

現在でも、ユリウス暦が今でも使われているところがあり、例えば、「復活祭」などの重大な宗教日さえも使う暦で変わります。

新年は1月1日からと決められただけ

グレゴリオ暦は「太陽暦」ですので、春分点の「春分の日」や太陽の運行で昼と夜の長さが変わる「冬至」などの運行の転換点で新年が始めるとされてもいいはずですが、そうはなっていません。

新年は、イギリスのグリニッジ標準時によるグレゴリオ暦にそって「世界的な1月1日が決められている」 ということで、「このように決められている」というものです。

変な感じですが、そう決めることによって、1月1日を基準に「世界が始動する」ことになります。

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日本の東経135度でグリニッジ標準時と9時間差

日本の場合は、経度135度におけるグリニッジ標準時より9時間早い時刻(GMT+09:00)を日本標準時(JST)として管理されています。

そして国立天文台が中心になって「日本の暦」を作成して、暦に関係する日を決めています。

そして大変ありがたいことで、同時に旧暦(現在の暦になる前に使われていた太陰太陽暦による暦)で使われていた「季節」の情報も公表しています。

「二十四節気や雑節」がそれで、小寒から冬至までの名称、太陽黄経とその標準時を表示しています。

いずれにしても、太陽の運行の区切り点の春分や冬至を新年にするという考え方はありません。

 

旧正月(旧暦の1月1日)」=中国の「春節」

現在の日本の「暦(旧暦に対する新暦)」は明治時代に採用された西洋的なもので、そこに、それまで親しんでいた中国起源の旧暦(太陰太陽暦)を取りこんでいる特徴的なものです。

しかしそれで、いくら太陽の春分点が春の訪れであっても、それが主役になることはありません。

この旧暦(太陰太陽暦)は中国起源のもので、日本の旧暦の1月1日(旧正月)は基本的には、中国の「春節」に合わせていましたし、現在の旧暦に関する内容も中国のものに合わしています。

もっとも、現在のChina(中国)自体も、時間標準等は世界に合わせるのが便利な点も多いので、グレゴリオ暦に沿った新暦と独自の太陰太陽暦が併用されています。

このために、旧暦の春節(しゅんせつ:Chinaの旧正月)は 2023年は1月22日、2024年は2月10日、2025年は1月29日、2026年は2月17日 と、グレゴリオ暦を基準にすると、かなり変動するのですが、ニュースなどを見ていても、中国国民はそれで問題なく春節を祝っているようです。

これは、日本人が「これからますます寒さが続く立春から春になる」と言われても、目くじらを立てない状況に似ています。

余談ですが、中国標準時と日本標準時とは時差もあり、場合によっては、中国の春節と日本の旧正月は1日ずれる場合もでてきます。

たとえば、2027年、2028年にそのズレが予想されています。

たぶん、日本ではこの旧暦の国家間ズレを問題にすることはないと思いますし、同様に中国にしても、他国のことはどうでもいいことなので、話題にならないと思います。

 

日本の暦は前年の2月に「暦要項」で示される

日本の暦は、前年の2月に国立天文台から「暦要項」として「次の1年の暦」が公表されます。

それに基づいて、民間会社などで翌年のカレンダーが作られますので、急に国民の休日が増えても、カレンダーが修正できないことがあるのはこのためですね。

もちろん、この暦要項には「二十四節気や雑節」などの旧暦の情報も示されています。

二十四節気の記述と実際の季節が異なるのは仕方がない

二十四節気(にじゅうしせっき)の気候表現が実際の季節感と異なるという話題はしばしば耳にします。

これについては、ここでしっかりと自分の考えを納得させておくのがいいでしょう。

つまり、日本の暦要項では、二十四節気に当たる日について、単に、太陽経度を等分して正確な日時(標準時)を示しているだけのものです。

そして元祖中国の二十四節気は紀元前4世紀頃につくられたもので、太陰暦で言う「季節」のズレとは無関係に季節を春夏秋冬の4区分にするものであっただけです。

(蛇足ですが、中国の二十四節気は、ユネスコの無形文化遺産に登録されています)

そもそも、中国の気候と日本の気候は違いますし、日本国内の地域差による季節や季節感の差もあるので、すべての地域に合致するように表現するのは無理でしょう。

だから、これは、季節が移り変わっていく様を感じる言葉表現をしているだけのものと考えておかなければなりません。

だから、2月始めの「立春」で春になるのではないし、5月始めの「立夏」で夏になるのではありません。

そういう季節表現や季節感を「実際と違う!」といってしまうのは非常識と取られてしまうので注意しましょう。

 

旧暦の管理も大変そう

日本の旧暦は、月の運動をメインにして、さらに太陽の1年でズレを修正する「太陰太陽暦」でした。

月の満ち欠けによる1ヶ月は、平均して29.5日で、それを大の月(30日)と小の月(29日)に割り振ると、1年は(29.5x12 で)354日になってしまうので、太陽の1年とずれないようにするために、「閏月(うるうつき)」を入れて1年の調節をします。

閏月のない年は354日前後で、閏月のある年は13ヶ月になって、その年は、384日か385日になってしまいます。

このことで、旧暦の1月1日は、グレゴリオ暦日とはちがって、毎年大きく異なってくることが起こります。

そして実際に毎年、新年の日が移動しますので、季節感の違いは現在よりも大きかったでしょう。

いろいろな暦があるのも文化的?

中国や韓国では「太陰太陽暦」が生きていて、その年の正月(暦の年初の日)にあたる「春節」が年の始め(日本で言う「旧正月」)です。

イランでは「春分の日」が新年の始まりで、ユリウス暦を用いる東方教会の教会暦を用いるところでは、9月1日から新年が始まります。

このように、各所の毎年のスタートが暦によって変わっているのは不都合なようですが、それぞれの暦が一元的に修正管理されておれば生活上に不便や不都合は起こらないので、わざわざ、グレゴリオ暦に統一する必要もないということです。

しかし、グローバル化した現在では共通化したほうが便利なことが多いのは確かですから、世界全体はグレゴリオ暦を基準にされる方向に向いていると言っていいでしょう。

ただ、中国の太陰太陽暦もグレゴリオ暦でも、天体を観測しての修正は避けられませんので、暦に携わっている人の作業は大変でしょう。

春節祭中華街の春節のお祝い

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以下は、暦に関係する話題を紹介していきます。

西暦とは

西暦は、キリストの生誕日で紀元元年1月1日を決めたものと、キリストがユダヤ人として割礼(包皮切除)を受けた日を基準にして紀元元年1月1日を決めた説があるようです。

その日付の決定も、はっきりしない伝承で、キリストの誕生日も諸説がある状況ですから、きっちりと数値化していないと今日の情報処理作業などに困ります。

さらに、本来は西暦0年はないし、紀元前に対応する西暦がないことも不便ですから、ISOやJISでは、メートル条約のパリ調印日を1875年5月20日と定めて、それがグレゴリオ暦で西暦や西暦前の連続性などが保たれるようになっているという現状です。

キリストの本当の誕生日はわからなくても、1875年5月20日から遡った紀元元年1月1日が誕生日だということに決められてしまっています。

ともかくキリスト関連事項は曖昧で、盛大にお祝いされているクリスマスはキリストが生まれた日と勘違いしている人もいるぐらいに適当になっているのですが、キリスト教の国では、1月1日よりもクリスマスが盛り上がり過ぎて、1月1日はお添え物になっています。

このクリスマスは「キリスト誕生をお祝いする日」で「降誕を記念する祭日」です。 また、キリストの誕生日よりも「復活日(復活祭)」を重視されていますので、現在の暦をキリストと切り離して考えるほうがすっきりしそうです。

「キリストが復活した日にち」の復活祭の日にちについても、古い太陰暦の時代には「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」となっていたようですが、キリスト教派ごとに日にちが違っているなどの曖昧なところがあります。

日本のマスコミなどはストロベリームーンやブルームーンなどの外国の情報を持ち込んできていますが、西暦や日本の暦や季節の事項に関しては、知ったかぶりに外国の情報を持ち込まないのが無難でしょう。

現在の1月1日はグレゴリオ暦で決まる1月1日

「暦」は都度に天体の運動を観測して修正されて作られるものですから、時間は連続したものですが、過去からの年月が連続しているのではないという、不思議なものです。

しかし、天体を観測して1月1日のスタートをグレゴリオ暦を採用している国は、すべての国が統一してそれを使うので混乱は起きません。

日本の場合の1例ですが、

令和4年 西暦2022年 (平年)  令和4年は、年の干支は壬寅(みずのえとら)である。1月1日の干支は甲寅(きのえとら)、1月1日世界時0時のユリウス日は2459580.5である。ユリウス時より2400000.5日を引いたものをMJDという。

と言うように示されます。(これは令和4年版の理科年表の文言です)

この「ユリウス日」は天文学で使われる、「西暦-4713年」の1月1日からの日数です。(ユリウス暦とは別物ですので注意)

世界時」とは、地球の自転を基準にした平均太陽時で、イギリスのグリニッジを通る経度を0度として、各国はグリニッジと各国の時差をとって時間が定められています。

日本は日本標準時JSTで、世界時より9時間進んだ時刻が「日本時間(日本標準時間)」になっています。

そして、日本時間(JDと表記します)をコンピュータなどで使いやすいように、桁数を少なくして、西暦1858年11月17日0時を0日とした数字がMJD(修正ユリウス日)です。

この「JD」にはいつも、0.5という端数がついています。これは、夜中の0時には太陽が見えないので正午(見えやすい真昼)に変えているためで、昼間の「正午」に対して、夜中の0時は「小子(しょうし)」といいます。

つまり、これら理科年表にある「今年」は、6700年も前にさかのぼって管理されている値になっていて、このユリウス日の数字は、紀元前(Before Christ=BC)に遡って管理されているもので、「紀元」というのは、西暦紀元(すなわちキリスト紀元のこと)のことです。

もちろん、そのキリスト紀元もかなり曖昧で、さらに、キリストのIncarnation(神が人間の形になる)の時を「紀元」としているという記述もあるなど、調べるほどにわからないことが出てきますので、日本の暦はキリストと関係づけないのが無難といえます。

日本の暦は官報で告示されています

グレゴリオ暦などで決められた世界時で世界中の今年の1月1日が決まり、それに基づいて国立天文台が主体となって「暦要項」をまとめ、前年の2月に官報で告示されるものが日本の暦の基本です。

そこには、祝日、日曜、二十四節気、雑節、などの日時や天体の情報が掲載されており、これをもとに、いろいろな「運勢ごよみ」が毎年刊行されています。(私は、3-4年ごとに購入しています)

令和4年の暦関連

理科年表や民間の暦の類は、晩秋頃から書店の店頭に並びます。

国立天文台などが作成した翌年の暦を、2月に官報で公示されますので、それに合わせて内容を調整して、翌年に間に合うように刊行物が発刊されます。

→ 最新の理科年表を探す(楽天のページへ)

→ 最新の運勢暦を楽天のページで探す(楽天のページへ)

私も、毎年の年末に民間暦を購入しているのですが、日本では、上のような「運勢ごよみ」は、旧暦と関係深い項目や気になる運勢が掲載されていることで人気があります。

ここには旧暦が生きており、旧暦の日と吉凶に関する生活に関係する情報が新暦でも読み解けるように書かれているので、ついつい読んでしまいます。

これらの暦類を迷信や「まやかし」と突き放すのではなく、古くからの日本の文化の一つとして読んでいくと結構面白いものです。

 

ここで、暦に関する語句や日本の暦について補足します。

正月 とは・・・

正月は1月のことです。 これも上の「新年」と同様に、使用されている暦の年初の月が正月(=1月)です。

日本の「正月」は本来、旧暦の1月のことですが、現在では、現在の暦の1月が正月とされています。

元旦 とは・・・

「旦」という字は、水平線から太陽(日)が出る様子を表していると説明されます。 元旦は「1月1日の朝」すなわち「新年を迎える朝」ということです。

 

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二十四節気と季節感

現在は太陽暦のグレゴリー歴が使われているので、二十四節気(大寒、春分など)や雑節(土用や彼岸など)の日にちの決定は、太陽黄経(太陽が通る天球上の通路=黄道)を分割して割り当てることで決められているので、旧暦のように年ごとに日にちが大きくずれることがありません。(ずれたとしても、年ごとの変動は最大1日程度です)

二十四節気は、季節を4つに分けて、視黄経(春分点を0度として公転面に投影した経度)で1年を24等分して(360度÷24=15度で季節を分ける)割り当てられ、そのそれぞれに中国で使われていた季節を表す言葉(立春や夏至などの24個)を当てはめたものです。

ここにある「立春」などの用語(名称)は中国の季節感からきたものです。

日本には、梅雨などの、中国とは違う気象があり、表現されている季節感と違っていますが、これは1年を24分割して季節の呼び名を配置しているだけなので、各地各場所の季節とのずれがあるのは当然です。

さらに言えば、太陰太陽暦の日付で季節感を表したものを太陽暦で使用しているのですから、違いがあってもおかしくありません。

だから、この季節感を表す言葉は、「目安の季節を言い表している」として捉えればいいもので、「季節の移り変わり」を感じさせる言葉として捉えておく程度のものです。

「言葉と実際が全く違う」「季節があっていない・・・」といっても、昔々からずっと、二十四節気の季節感で暮らして来たのですし、違いもまた「話題」だとして受け流せば、結構うまく季節が割り当てられていると思えるはずです。

ニュースなどで、例えば、8月7日頃に「今日は『立秋』です。暦の上では秋ですが、日中は、真夏日となり・・・」というように報じられていますが、「そんなもの」だと聞き流しておけばいいものです。

新暦になったときの日本の変わりようもスゴかったのでしょう

日本では、明治5年12月2日(旧暦)が「グレゴリオ暦の1872年12月31日」で、その翌日の、旧暦の12月3日は「グレゴリオ暦1873年で、『明治6年1月1日』」となったとあります。

日本では、これが、簡単に受け入れられたようなのですが、ウィキペディアによれば、「旧暦を継続すれば閏月があり、政府は、月給制に移行したばかりの給料をまた支払無ければならないために、早急に新暦に移行して1ヶ月分の給料を節約して財政難を乗り切れると考えた」と言う裏の理由もあったようですが、何よりも、それをうまく進めた政府もすごいですし、国民も大変素直だったことにも感心させられます。

立春

立春は、旧暦の1月1日を含む二十四節気の、冬至と春分の中間で、2月4日から2月5日頃にあたります。

旧暦が使われていた頃は、立春から1年が始まると考えられていました。「雑節」の土用、彼岸、二百十日なども、立春を基準にしています。現在は、国立天文台で、太陽黄経315度の時を「立春」と決めています。

2月の初めの立春の頃は寒い時期ですが、「寒さも峠を越え、春の気配が感じられる」と言う文章で「立春」が紹介されています。

 

旧暦の正月(1月1日)

「二十四節気の『雨水』の直前の「朔日(新月=月齢ゼロ)」ということですから、この1月1日は、閏月のあるなしによって、現在の暦の1月末頃~2月末頃までを移動する可能性があります。

ちなみに、2024年の旧正月は2月10日、立春は2月4日、2025年の旧正月は1月29日、立春は2月3日、2026年の旧正月は2月17日、立春は2月4日となっています。

旧暦(太陰太陽暦の天保暦をいう)では、二十四節気の「立春」と次の「雨水」を含む月を「正月」としているので、元日は「立春の頃」として、旧暦上で、江戸時代の天文台に勤務する「天文方」という人たちが決めていたようです。

旧暦(太陰太陽暦)の時代は、日本で独自に元旦を決めていたということになるのですが、これもすごいことですね。

春分の日

「春分の日」は、太陽が春分点を通過する日を「春分日」とされています。

これについても、太陽の観測で春分点を決めるので、前年の2月1日に翌年の春分の日が決まる(国立天文台が決める)ことになっています。

春分点は、太陽の軌道(黄道)が天の赤道を南から北に横切るタイミングです。

太陽、月、惑星などの影響で、それらの軌道は波打っているために、単純に計算することが難しいことから、計算だけでは「ずれ」が生じる可能性があるために、観測に基づいて前年に春分の日(と合わせて秋分の日)を決めることになっています。

話は逸れますが、何十年も先の日食の日時が公表されていますね。 それが、「絶対か?」というとそうではないのです。

暦もそうですが、絶えず観測されていますので、常に観測に基づく修正が行われて修正も出てくることもあるのでしょう。 しかし、実際に日食が起こるときの状態は「1分以下の精度」で計算されているというのですからすごいことです。

結論は、春分の日が1月1日になることはないということです

長い文章でしたが、グレゴリオ歴で1月1日が決められるということなので、太陽の運行を基準にした『立春』や『秋分の日』が1月1日になることはなさそうです。

 


(来歴)H30年1月記事作成 R3.12月記述の間違い部分を訂正。 R6.8月に見直し