最初に私がCDを購入したのは1985年。 かなりの枚数のCDを購入していますが、40年経ってはじめて、取付穴から割れが生じるというトラブルが発生しました。
CDケースの爪が問題で割れたようです。
CDの寿命は、CDが生まれた当時は、「CDは経年劣化して、30年程度でデータが消える」と言われていました。
しかし現在までCDのデータが消える例は経験していませんので、大事に扱うと半永久的のものと思っていたのですが、今回始めて、中心の穴に割れが生じて、それが記録面に進行して再生できなくなりました。
内側の穴のヒビ割れが書き込み部分まで進んで再生しなくなった
使用不可になったCD
このように、中央の穴に5本のクラック(割れ)が生じて、1本の割れが記録部分に達しています。
この状態では、CDプレーヤーでは再生ができません。(つまり廃棄です)
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CDが読み取り不能なので廃棄しかない
このCDはドイツ製で、ワゴンセールで安く購入した私の好きな輸入盤CDだったのですが、再生できないので、やむなくこの1枚を廃棄しました。
2枚組のもう一枚のCDにもクラックが3本発生しており、これは、記録面に達していないので、割れがあっても再生できていました。
しかし、温度変化だけでも進行しそうなので、パソコンに曲をバックアップしてから以下の応急処置をしました。(結果的には、うまく修理できました)
同じような問題が生じた場合はぜひやってみてください。
軽症のほうのCD
処置方法はハンダゴテを使って穴を開けるだけ
このCDには、記録部分に達していないクラックが3本発生しています。
すぐに進行しそうなので、ハンダゴテを温めておいて、CDのクラックの先端部分に穴を開けるだけです。はんだごての温度調節があれば低めの温度(300℃程度)がいいでしょう。
はんだごてを温めておいて、下の絵のように、クラックの終点の位置にハンダゴテの先端を突き刺して穴を開けるだけです。 ここでは、3箇所全部を同様に穴を開けます。
写真のように、少しバリもでていますが、特にバリ取りもしていませんが、この状態で再生したところ正常に再生できました。
この処置をして2週間経ってもう一度割れ部分を見ても進行していませんし、正常に再生できるので、この処置はうまくいった感じです。(注:6ヶ月後のチェックもOK)
3箇所を処置
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キリやドリルで穴をあけると、変な力が加わってクラックが進行しそうなので、熱で穴をあけるのは見栄えはイマイチですが無難のように思います。
割れの原因はCDのパッケージの構造?
今回の不具合発生品のCD保持方法をみると、ツメでCDを保持するタイプで、ツメの部分に負荷がかかっていたようです。
ポピュラーな形状のケースでは、しばしば、ツメ部分が欠落してCDがうまく固定しない不具合がよく発生しますが、スムーズにCDの取り出しができます。
しかし、上の写真下のように、ツメで保持する方法のパッケージでは、ポピュラーなものに比べてCDの取り出しが「かたい」場合が多いようです。
今回の不具合の原因は、私がCDを取り外しする際に無理をしたのかもしれませんが、この構造のものはポピュラーなタイプより取り扱いにくいので、気を付けていないと同様のことが起きる可能性はあるでしょう。
7割以上はポピュラーなパッケージでした
今回、トラブルが見つかったことで、100枚ほどのCDを調べてみたところ穴の割れは見つかりませんでした。
どうもこの2枚のCDだけのようなので、運が悪かったとあきらめています。
手持ちCDの保持タイプを調べたところ、7~8割のパッケージはポピュラーな形状で、ツメで保持するタイプは2枚組のパッケージに多いようです。
ポピュラータイプの保持構造のものでも、ツメが折れてCDがうまく保持できないものもありますが、概して、ツメで固定するタイプは取り外しがしにくかったり、うまく保持しないものが多い感じです。
早く気付けば、対応ができる
40年目にして初めてのトラブルなので、同様の割れが頻発することはないと思いますが、ともかく、内径に生じた割れはハンダゴテで割れ止めをすればOKですから、同様の割れの発生に気づいたら、これを参考に早めに処置すれば、CDをオシャカにすることを回避できるでしょう。
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