初めての電子工作ではなにをすればいい 1/4

電子工作をやってみたいと思っている人も多いと思います。ここでは、私の勤める(機械加工の)会社で、電気・電子に無関係な業務の若い機械作業者に「電子工作に興味を持ってほしい」と考えて、電子工作実習をやってもらった話です。これから電子工作を始めたい方にも参考にしていただけるのではないかと思います。

企業は、業務の作業効率を優先させるのが昨今ですから、このような、業務と直接関係ないことに、会社の費用と時間を使うことに同意しない管理者もいる中で実習を企画したのですが、賛否や成果の度合いなどはともかく、イチから電子工作を始める場合は、どんなことをしたらいいのだろう・・・などに興味がある方は読んでみてください。

また、これから電子工作をやりたい方は、これらを自分でやっていただくと、闇雲に雑誌の内容をやっていくよりも身につくと思います。

手を動かしたくない人が多くなってきているようなので・・・

最近の工作機械類には電子武装した機械が多くなり、機械の不調や故障があれば、機械の中も見ずにすぐに業者に修理依頼を出してしまうことが多くなる傾向があります。

しかし、何かの機械や設備に異常が出たときに、作業者がテスター片手に機械の内部を覗いて、故障箇所を探したり、異常の状態を切り分けて修理業者と打ち合わせできるようなら、時間ロスが軽減して、復帰のための計画なども立てやすくなることは確かでしょう。

高望みはともかく、電気電子を敬遠しない気持ちを持ってもらいたいという希望で、電子工作の実習を計画しようとしたのがきっかけです。

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私自身は金属学が専門で、電気電子は専門外ですし、1時間程度を6回(計6時間)の許容時間で成果をえるには難しかったのですが、結論は、「やってよかった・・・」という感じがしました。

全く電子や工作を知らない人では簡単には作業が進まないだろうし、やったことを社内教育として定着させるにはいろんなことを検討しなくてはいけませんが、若い人の多くは意欲もあり、新しいことに積極的ですから、ともかく、電子工作の「さわり」だけを体験してもらうことの実習をすることにしました。

 

このような企画や計画を考えておられる方や、実際に自分で電子工作をやってみたい・・・という方の参考になれば幸いですし、実習の内容は、数時間の実習なので、大したことも出来ません。 だから、検討の結果、以下のことをやってみました。

1)1・2時間目 電子工作に必要な道具やパーツを購入する体験をする
2)3時間目 電子工作キットを使ってはんだ付けの実習や部品について知る
3)4時間目 電子工作キットを使って、テスターで回路の測定する
4)5時間目 LEDを点灯させる実習をする
5)6時間目 自己保持回路を組み立てみる

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そのまえに、会社(企業)で新しいことを始めようとするのは大変だ・・・という話から始めます。

会社で業務外のことをするのには反対意見も多い

企業ですから、人・時間・金の制限がありますし、与えられた業務に加えて余分なことをするのですから、反論や批判も出てきます。

私の勤める会社は70人程度の小さな会社でも、何か新しいことをしようとして、下から計画案を上げていくのは大変です。当然、根回しをして、きっちりした計画を示して、同意を取らなければなりません。

社内の通常の会議では、「社内教育と人材育成が絶対必要だ」という話はしばしば出るものの、実際には簡単ではありません。

作業以外のことに人や時間を取られるのですから、「それをやって何になる」というような、具体的な成果を求められますから、きっちりと計画書を明示して、根回しして、同意を得ておくのは当然です。

(追伸)実施後の参加者の報告には「実習の継続」の要望が強かったのですが、会社としての評価は特になくて、結局、1回きりの実習で終わったのですが、これが企業教育の難しさの一例でしょう。

1時間を6回の合計6時間の実習

結局、職場選抜で、若い人を中心に毎回1時間計6時間で、私を入れて7人で電子工作の実習をする・・・ということでOKが得られました。

基礎知識のための座学も必要なのですが、若い人は基礎理論や計算を嫌がりますし、宿題も無理ですから、①部品購入をする経験する ②はんだ付けを経験する ③LEDを使ってみる ④回路図を見て配線する ・・・ などを考えたうえで、組み立てキットの組み付け作業とはちがうことをしよう・・・ということで、オリジナルな実習を企画しました。

 

まず、使えそうな電子工作キットを探しました

適当な工作キットがあれば、それを使うのが簡単なのでWEBで探しました。「電子工作」と検索すると、たくさんの既製のキットが紹介されていて、いろいろなキットが販売されています。

秋月電子通商 協立エレショップ 若松通商 さんなどのHPを検索しても、面白そうなものがたくさん販売されていますし、もちろん、Amazonや楽天などでもいろいろと販売されています。

しかし、いずれも、比較的安価でうまく考えられているのですが、説明書に沿ってはんだ付けする物が多く、プラモデルを組み立てるような感覚なので面白いことは面白いのですが、全く電気や電子を知らない人では、「何も考えないままに組み立てるだけ」で終わってしまいそうなので、既成のキットはPASSして、最終的には、ADOWINさんが発売している「キットで遊ぼう電子回路」のVol.1の一部だけを利用することにしました。

ADWIN電子回路Vol.1 このときに使った電子工作キット

このキットのパッケージは新しいもの変わっています。Amazonで販売されているので、チェックされるといいでしょう。(下の画像にリンクあり)

私はこの実習に先立って Vol.1とVol.2の両方の内容を予習してみました。 内容も理論などもうまく解説されており、電子回路の基本が一通り体験できる内容になっていますので、少し高価ですので各自に配布はできませんでしたが、初心者用教材としてはうまく作られています。

今回は、実習時間が限られるので、Vol.1のほんの一部だけを取り上げての実習しか出来ません。(これは、後で順次に説明します)

Vol.1では、ハンダ付け、基本パーツや回路のテスターの使い方、オームの法則の理解、ダイオードを使った論理回路、CR回路・・・などのイメージが掴めるようになっています。

ハンダ付け、テスターの使い方、回路図の見方と配線・工作を、このキットで行いました。

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楽天やアマゾンでも面白そうな電子工作キットが販売されています。自分でやってみると面白そうなので、目を通しておくと、いいものが見つかるかもしれません。

→電子工作キットなどを楽天で探してみる

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6時間しかないので、独自のやり方を考えました

最終的には、①部品購入を体験する ②はんだ付けを体験する ③テスターを使う ④LED点灯でオームの法則にふれる ⑤回路図を機械動作に関係深い自己保持回路を組む という実習に絞り込みました。

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次のページは、第一課題の、電子工作に必要な道具類と最小限の電子パーツをみんなで購入する・・・を紹介しています。→次のページへ


(来歴)R5.2月に誤字脱字を含めて見直し。  最終R6年6月に確認