星空の写真は、コンパクトカメラではきびしい?
私は写真の専門家でも特殊技術を持っているわけでもありませんが、安価なカメラで星空を取ろうと頑張ってみたところ、結局は、星の光は弱いので、マニュアル撮影ができるカメラでないと夜空がうまく撮れないようです。
私のスマホは最安価の i-phone SE ですから、写真機能は最新のスマホに比べると劣りますし、高倍率撮影も望めませんから、このスマホでの星空写真は全くダメでした。
最近の高級なスマホは写真がきれいに撮れるようなのですが、高価ですから簡単に更新できないので、少し古い機種ですが、キャノンのコンパクトカメラPowerShot SX620HS という、1~100倍ズームのコンパクトカメラがあるので、星空撮影にトライしました。
しかし、暗い星空では、カメラが自動的に感度を上げようとするので、どうしてもノイズが多くなってしまいます。夜景モードや花火モードでもうまくいきません。
下のように、明るい「月」を撮ると、25倍以上にズームを上げればAUTOモードでも、結構迫力のある写真が撮れます。
ただ、カメラがいろいろ勝手に調整しているようで、手ブレ機構をストップしているのですが、きれいに撮れているようでも、月の輪郭も何かぼやけている感じがしませんか?
手持ちの8倍の双眼鏡と見比べると一目瞭然で、双眼鏡で見るほうが精細で、双眼鏡で見ると、月のクレーターが浮き出して輝いて見えるところなどは、やはりコンパクトカメラでは写しきれていません。
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スマホに押されてコンパクトカメラは消えていっています
コンパクトカメラの良いところは、電池の減りを気にしなくていいし、ポケットにうまく収まるし、使用感も軽快なので今でもスマホに頼らずに持ち歩いて使っているのですが、スマホの写真機能が進化しているというPRもさかんなように、コンパクトカメラは不人気になってきています。
スマホファーストですから、Amazonのページを見ると、コンパクトカメラはデジタルカメラ(ミラーレス一眼など)に変わってきていますし、拡大・望遠のためのスマホに組み合わせる「望遠レンズ」がたくさん紹介されています。
レンズのタイプや種類も多彩で結構安価です。
しかし、星空を紹介する写真がないところを見ると、拡大・望遠ができても、夜空撮影向きではないかもしれないので、あまり期待できるものでない感じですが、試してみる価値はあるかも。
インスタントカメラでISSを撮ってみた
何よりも明るい被写体として、時間を合わせてISSの写真を撮りました。
肉眼で見ると眩しいほどに光っているISS(国際宇宙ステーション)ですから、お月さんの次に明るい感じがしますので、テストには最適のはずです。(満ち欠けする金星を撮りたかったのですが、時期が合いませんでした)
ISSを撮ってみた
これは、私が使っている、キャノンのコンパクトカメラPowerShot SX620HSをつかって、自宅のベランダから頭上のISSを撮った写真です。
これは、よく取れたと思う1枚で、少し大きさがでている感じもしますが、やはりこの程度です。
もちろんですが、100倍ズームでも、光る点が写るだけです。
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写真加工をすると、もっとわからなくなります
上の写真の中央に写る白い点が宇宙ステーションISSで、肉眼でみると、非常に明るい点が天空を移動する様子が見えています。
コンパクトカメラの光学ズーム範囲を可変したり、デジタル最大のx100 にして何枚も撮ったのですが、ISSを追うのも大変で、トリミングが必要なので、撮ったものをパソコンで加工してみると、全く理由のわからない画像で撮れているようです。
拡大すると訳がわからない
これが何枚かのISSの写真のうちの良さそうなものを拡大したものですが、同じISSでも形が違って写っています。
雑誌などに載っているISSの形はこんな形ではないので、どうも、シャッター速度が固定しており、それに加えて、手ブレが悪さをしているようです。
このように、写真はくせ者ですから、よく「UFOを撮った!」という写真が掲載されることがありますが、「写真の映り方」によって生じた「まやかし画像」の可能性があるのは拭えません。
被写体は現実に存在するのですが、このように写真機の機能で実体が変わってしまうのは問題で、こうなるとなれば、何が実体なのかがわかりません。
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コンパクトカメラは、自動的にいろいろな内部動作をしているので、夜景や明るい花火などのモードがあり、それをつかうとそれなりに写ってくれるのですが、実際には、それらしく撮れているということです。
一眼レフでも撮影の条件設定は難しいのですから、やはり、安価なコンパクトカメラではマニュアル操作すらないので、星空の写真は難しそうです。
コンパクトカメラで、「オリオン」を撮ってみました
この写真は、南の冬空のオリオン座付近を撮ったものです。 元写真(左)では、どこに星があるのかわかりませんが、PCで編集して、星座の輪郭を追記したのが右の写真です。
この夜には、左上に大きなお月様が出ていたので、パソコンに取り込んで月をトリミングして、さらに、写真の加工を加えたところ、中央上側に冬の星座「オリオン」が、その左下の小さな点が、全天で一番明るい「シリウス」が映っているのが見えてきました。 「デジタル恐ろし」です。
ですが、しかし、よく知る星なのでこのように識別できただけで、この写真でも3等星がやっとこさ写っている程度なので、知らない星座になれば、どれが星でどれがごみやノイズかわからないでしょう。
コンパクトカメラでは、これが「限界」という感じです。
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やはり、星空を撮るには、相応のカメラが必要なようです。
私の息子が、一眼レフカメラできれいな夜空や星空の写真を撮っているのを見せてくれるのですが、「星が目には見えていなくても写真には写っている」といっています。
それも、設定を変えてたくさんの写真を撮って良いものを見せてくれているのですから、コンパクトカメラに任せっきりで一発勝負というのは所詮無理があります。
星のよく見える郊外の夜空で天の川の方向に向けてコンパクトカメラで写真を撮っても、何にも写っていませんし、双眼鏡でみても見えない天の川ですが、しっかりしたカメラがあればはっきりと写っているのですから驚きです。
安価なコンパクトカメラではマニュアル設定ができないものがほとんどですので、高倍ズームといえども、コンパクトカメラでの星空撮影は難しいようです。
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(来歴)R5.2月誤字脱字を含めて見直し。 最終R6年12に確認