夢の素材チタン  (p10)

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Titan(チターン)はドイツ語で、英語では titanium(タイタニウム)

地球上に存在する量は、金属でいえば アルミニウム、鉄、マグネシウムに次いで地殻に多く含まれる金属です。

現在、国内では大阪チタニウムテクノロジーズと東邦チタニウムの2社がチタン鉱石を輸入してインゴットまでを造る精錬工程を行っています。

そして、新日鐵住金や大同特殊鋼、神戸製鋼所などが圧延工程を担当しており、板、棒、パイプなどを製造していて、それがさらに2次3次加工されて様々な製品に仕上げられています。

精錬工程ではスポンジチタンという、チタンで出来た柔らかい塊をまず作ってから、それを再溶解してチタンのインゴットが作られます。

このスポンジチタンの生産量で、日本(の2社の生産量は)はロシアと並んで主要な生産国となっています。

世界のチタン使用量の1/2が航空機関連の産業向けです。

数年前の話題に、ボーイング787の製造出荷が少し遅れて東邦チタニウムや大阪チタニウムの業績が大きく変動したといわれました。

このように、チタンの航空機需要は飛び抜けて大きいのですが、チタン製品の輸出を見ると、アメリカやEUの関税率が高く、また日本のメーカーの航空機関連の認定取得があまり進んでいないことから、輸出額に関しては、日本は不利な状況となっています。

圧延などのチタン製品製造工程では、日本の製鉄所が生産しているのは、鉄鋼生産技術を転用して、それを純チタン製品の生産に変えたためですが、それでも、チタンを大量に使用する航空機需要については、日本の総需要の10%程度にとどまっています。

このために、日本のチタン関連業界は海外の影響を受けやすく、大口需要に対して弱いので、製造、販売量の進展は今後の課題といえる状況です。

チタンの伸展材の製造では、米国、ロシア、日本などが主要国ですが、近年、中国の伸びが注目されています。この4カ国で世界の全量の8割以上を生産しています。

日本の伸展材の約1/2が輸出されていて、さらにその輸出量の1/2が欧州向けで(以上、日本チタン協会2005年統計)、やはり、航空機産業とチタンは大きく関係しています。

チタンといえば・・・まず時計・めがね?

チタン製メガネフレーム

チタン製品では、時計や眼鏡をイメージする人が多いと思います。

チタンは腐食しにくく、軽くて強く、いろいろな色に着色することで装飾品にはもってこいの材料ですし、その他では、美白化粧品や光触媒などでいろいろな用途に使われています。

多くの用途は「純チタン」としてで、チタンの純度によって1~3種に分類されていて、高純度の1種(Ti99.8%)は高級材で航空機用途の使用が多く、これは、軽量・膨張率がカーボンに近いことなどの特性から航空機と相性が良いこともあって多く使用されているのが現状といえます。

チタン化合物として、TiAl(アルミナイド系耐熱材)はジェットエンジンやターボチャージャーにはなくてはならないものですし、Ni-Ti系の形状記憶合金は異色の特徴があります。

Niの記事を合わせてごらんください) 使用量としては少ないですが、発展性が期待される金属と言えるでしょう。

チタン合金では「α 型合金」「β 型合金」「α+β 型合金」などの様々な特徴を持つ合金があり、その他、パラジウム、ルテニウム、白金、モリブデン、ニッケルといった元素を添加することで耐食性を高めた合金も利用されています。

チタンは人間に対して、金属アレルギーになりにくく、毒性も低いとされています。

生体とも拒絶反応が少ないので、人工関節や人工骨(Ti-6Al-4V 合金)、歯科用インプラントや心臓ペースメーカーの部品(純チタン)などに使われています。

近年、「光触媒」という呼び方で、二酸化チタンの抗菌性や防カビ性の記事を見ることがあります。二酸化チタンは、これからも様々な用途に使用が広がっていくでしょう。

WEBで光触媒に関係して商品を見てみると・・・いろいろありますね。
光触媒に関係する商品:楽天

チタンの特性は・・・

主に鉄と比較すると、
1)軽い  比重4.5 で鉄(7.8)の約6割(ただしアルミの1.7倍)

2)融点が高く高耐食性(=耐熱、耐食性)  融点は1668℃で、鉄は1530℃程度。

3)線膨張率が低い  鉄の70%程度です。

4)冷間加工ができて強い  純チタンは鉄(SS400)と同等ですが合金になると強い

5)金属間化合物で変わった性質に  耐熱材や形状記憶合金

などが知られています。

などのほか、鉄族と違って非磁性であるのも特徴にあげられます。

軽くて強くて加工ができ耐食性に優れることで、メガネのフレームや高級食器などに向いていますし、線膨張率が航空機の炭素強化複合材(CFRP)と同程度なので、それと相性が良いことで複合化した加工を行っても温度差による応力が少ないために破壊に対して非常に有利な材料です。

様々な着色で様々な用途に・・・

チタンの発色toyokagaku.com から引用

チタンの板を酸性溶液中で電圧を加えて酸化被膜を表面につけて、その表面の皮膜を成長させると、様々な色に発色します。

これは、外から入った光が、チタンの母材から反射する光と酸化被膜層から反射する光が干渉して発色したように見えると説明されていますが、真空中で金属にチタン加工物(例えば窒化チタンなど)を蒸着させても、様々な色に着色することができます。

さらに、これらに印刷や化学処理によってその一部を変化させるなどで芸術的な作品(製品)などが作られています。

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