突発性難聴の体験談です 朝起きると聞こえ方が変

突発性難聴は全くの突然に片耳が聞こえなくなるのですが、ともかく、一刻も早く耳鼻咽喉科に駆け込むことで治る可能性が高まる病気です。WEB記事に体験や治療の様子のものが少ないので書き留めました。4千文字の文章ですので、パソコンが読みやすいでしょう。

突発性難聴は、患った人だけしかわからない恐ろしい病気です。患った経験のある方も周りにたくさんおられますし、そのまま聞こえなくなる人も多いのですが、私の場合は2回ともうまくいきました。(あくまで私の体験例です)

聞こえがおかしくなったら、ともかく耳鼻科に駆け込む

私は、過去にも左耳が突発性難聴に罹患し、20年経って、反対側の右耳で突発性難聴を罹患しました。

その症状は、いずれも、全く違い、回復や経過も、全く違いました。

処置が早かった事もあって、いずれも、幸運にも、ほぼ、完治したのですが、「異常を感じたら、すぐお医者さんに駆け込む!」ことが完治につながりますので、ともかくそれを覚えておいてください。

治療法は、両耳ともに、ステロイドの処方でした。 いずれの医師も「治療が3日遅れると、回復しなかったかも・・・」といっておられました。ともかく待った無しで治療することが大事です。

この文章を読んでおられる方の中には、急に耳が聞こえにくくなり、突発性難聴を疑っておられる方もおられるでしょうから、このような場合は、何をおいても、耳鼻科医院に駆け込んでください。

もしも土日でお医者さんが休診日であれば大変です。救急診療所もあるので、ともかく、早く治療を受けるか受けないかで、治るか治らないかが決まるといいます。

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朝起きると、片耳が何も聞こえない

過去に発症した左耳は劇症型でした。

朝起きると、すでに全く片耳の音が聞こえず、「ゴンゴン」という耳の雑音があり、外部からの音は聞こえずに、耳の中が押さえつけられる状態になってしまっています。

このときは、その当日の朝一番に耳鼻科を受診しました。

ゆるいステロイド剤を処方され、様子を見よう・・・という治療でした。

その3日目になっても回復傾向が見られないので、その足で大きな病院を紹介いただき、当日からステロイド剤の点滴を開始しました。

でも、ステロイド治療をしたのですが、3ヶ月間は左耳の聴力がない状態で、もちろん、普段の生活も不便で、片耳が全く聞こえず、大きな耳鳴りがあるので、音の方向がわからないし自動車の運転もできません。

3か月後になって運良く音が聞こえ始めたのですが、その時の医師は、「すぐに治療を受けたことが良かったのだろう・・・」とおっしゃっていて、「本格治療が3日遅れると3ヶ月かかる」という結果で、これでも運が良かったと言えますので、ともかく、異変を感じたら、耳鼻科に駆け込むことが第一です。

医師によると、ステロイドによる治療を行っても、普通の状態に回復する人は1/3で、全く回復しない人は1/3・・・という実績といっておられてので、ともかく、すぐの耳鼻科受診が、治るか治らないかの分かれ目といえます。

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今回の場合は、朝起きると「聞こえるけれど何か変」

今回の右耳は、前回とは、全く違った状況です。

朝起きると、音の聞こえてくる方向が定まらず、耳垢が溜まっているのではという程度の異変でした。

運悪く日曜日で、お医者さんは休診なので月曜の朝一番に耳鼻科医院に駆け込んだところが、聴力検査では、下のグラフのように、左右の耳の両方ともに異常があるものの、そこそこ聞こえています。

具楽のように、左右の聴こえ方が周波数ごとに異なると、ふらついた感じになるし、かなり気分が悪い状態になります。

また、音の方向が定まらずに音が回っているように聞こえるのですが、医師は、「様子を見る」ための血流を良くする薬の処方だけでした。

しかし、その3日後に、はっきりと「聞こえの異変」が出たので医院を受診すると、即座に大病院の紹介と予約手続きをしていただき、その当日からステロイド治療を受けました。

そして今回は、ステロイドによる治療を始めてから、10日後に聞こえ方はほぼ回復しています。

聴力検査結果

この図の値で、-40dBは「ほぼ聞こえない状態」ということですから、-50dB以下は「全く聞こえない状態」の数値です。

水色の線のように、高齢になるにつれて高温が聞こえなくなるのですが、私の場合は、このような結果でも、高音が聞こえにくいということは感じません。

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治療の方法は、担当医師に任せるのが賢明

20年前も現在も、ステロイドによる治療法をするのは変わっていないのですが、なんでもが情報になると思うので、経過などを書いておきます。

20年前の左耳難聴の時は、毎日通院して、ステロイド点滴を2週間続けました。 もちろん、入院を勧められたのですが、体は元気で仕事もあったので、無理を言って毎日の通院で治療しました。

今回の右耳難聴では、ステロイド漸減療法という方法で、3日間点滴をした後に、ステロイドの飲み薬に変えて、順次にステロイド量を減らしていき、合計9日間のステロイド治療をしました。

今回は、入院の話は出ませんでしたし、ステロイド投与回数(期間)は短くなっているので、20年間で少し進化しているようです。

さらに今回は、念のために、耳神経系に異常がないかを調べるために、頭部のMRI検査をしています。 頭部MRI検査で神経や骨の異常はありませんでした。

MRI検査によって認知症の傾向などもわかるので、これの異常なしが確認できので費用はかかりますが、無駄にはなっていません。

ステロイド治療を行う前に、医師から、「回復を確約するものではないこと」「治療過程での副作用について」の説明 をうけ、治療同意書にサインします。

そして、当日すぐに、ステロイド治療に対する糖尿病などの懸念がないことを確認するために、検尿・血液検査をし、当日から点滴を受けます。点滴時間は1時間程度です。

さらに、毎食後の「メチコバール+アデホス」という飲み薬を飲用し、ステロイドの飲み薬の量を減らす方法ですが、この2種類の薬は2週間後の診察まで飲み続けます。

今回の右耳難聴の場合は、ステロイド治療を始めて、2日目から回復のきざしがありました。

治療と回復の過程ですが、2日後から、まず、「ボコボコ」という音が聞こえ始め、治療開始3日目にMRI検査をして、4日目に再診察と聴力検査を受けたのですが、日ごとに右耳の圧迫感が低減してきます。 しかし、聴力は回復しません。

治療開始後1週間は、全く右耳の音は聞こえませんでしたが、1週間後から、少しずつ周りの音が聞こえ始めます。

まず、低音側の特定の音だけが少し聞こえ始めてきて、そして、突然、大きなビビリ音になっていろんな音が聞こえはじめます。

このときには、大きな音を聞くのが不快で、悪い側の右耳に「耳せん」をして過ごしました。

もちろん、左耳しか聞こえないので、音の来る方向がわかりませんから、自転車や自動車の運転は無理で、治療終了までそれらを控えました。

10日目になって、周りの音が普通に聞こえるようになってきて、ごく小さな音量で「音楽」を聞けるようになりました。

大きな普通の音量で聞くと「ビビリ音」になって怖いので、ボリュームを絞って音楽を聞くのですが、聞こえる音は変な音なものの、音が左右から聞こえだすと、かなりストレスが無くなってきます。

そして最終的には、2週間後に聴力検査と診察を受けて、上のグラフの状態になったところで治療は完全終了になりました。それからの聞こえ方に変化はありません。

 

ステロイドによる副作用がありました

ステロイド薬は強力に作用してくれたのですが、やはり、副作用がありました。

副作用は人によって違うようですが、私の場合を紹介しておきます。

1)血圧が上昇します。 ステロイド治療を初めてから、平均で、20mmHg程度上昇し、それが1ヶ月間続き、それ以降に、徐々に回復していきます。 しかし、最高血圧は160~170mmHgになっていましたが、血圧上昇によるふらつきや動悸などの異常はありませんでした。

2)体重が急激に増加しました。 ステロイド治療を始めると、5日間で2kg増えました。それは徐々に減少していきます。 約3週間で3kg減少し、その後に1kgふえたのですが、つまり、治療で体重が急変するものの、約1ヶ月で元の体重に戻っています。

特に、食事の調整はやっていません。 そしてまた、便秘になりやすいです

普段は、便秘になることはほとんどなかったのですが、市販の「ビオフェルミン」を飲んで便通を助けました。 体重と便通は、すごく関係深いことに気づきました。便秘になると、確実に体重が増えます。

3)そして、風邪をひきました。これは、ステロイドの影響かどうかわかりませんが、風邪はほとんどひきませんので、これも、副作用かなぁ・・・と思っています。

でも、いろいろ気にはなったのですが、最終的には、治った喜びのほうが大きいです。

 

普段から音の確認をしておくといいかも・・・

周波数テスト用のCDの例

音楽を聞くのが好きなので、こんなテストCDを持っています。 今回気づいたのですが、病院での聴力検査の数値と、このCDで聴こえている音の数値は、結構合致していますから、このようなCDで、自分の「聞こえ方」を知っておくのもいいかもしれません。

残念ながら、このCDは廃盤になっていますが、Amazonや楽天に、同様の商品が販売されています。いずれも、無味な機械音ですので、聞いていて楽しくはありませんが、いい再生装置を持っておられる方で興味ある方は探してみてください。

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私の妻も、「低音性突発性難聴」になりました

意外に「難聴」経験者は多いのかもしれません。

妻の場合は低い音が突然聞こえなくなるもので、昼間に、歩いていて突然、聴こえ方がおかしくなったようです。 当日に耳鼻科を受診したことで、これも完治しています。

また、私がステロイドの点滴をしているときに、付き添いで病院に来られた婦人と話していたところ、その方も突発性難聴になったようで、発症して1週間たってから耳鼻科で治療したところが、残念ながら片耳の聴力は回復せず、全く聞こえないままで、現在も、不自由とおっしゃっていました。

やはり、すぐに受診することは、重要・・・というのを、身にしみて感じます。お世話になったお医者さん方にも、感謝しています。


(来歴)R5年9月に誤字脱字を見直し  R6年8月に確認