汗をかく時に飲むスポーツドリンクなどの清涼飲料は、ミネラル分を補い、同時に喉の乾きも抑えてくれます。ただ、塩分不足も危険ですが、塩分の取りすぎは高血圧などの健康面が気になります。
そこで、体に必要な成分補給に必要な数字を知って、健康保持につとめましょう。
汗からは水分とともに身体の有用成分が奪われています
体温調節のために、汗をかくことは必要ですが、「汗はおしっこの薄いもの」といわれるように、汗を構成する 99%の水 の気化熱によって体温調節をしていて、同時に、身体にいらないモノ(老廃物)や有用なミネラル類などが流れ出ています。
Wikipediaの記事によれば、「1リットル中の汗には、ナトリウム0.9g、カリウム0.2g、カルシウム0.015g、マグネシウム0.0013gの他、微量元素を含むミネラル成分が含まれる」とありますから、(大まかな計算ですが)有用な総塩分等の量が0.2%含まれているとすれば、1リットルの汗をかくと、2gのミネラル類が体から出ていっているのです。
日本人の1日の塩分の平均摂取量は、成人男子で11g、女子で9gでこれは「少し摂り過ぎ」とされている数字です。
厚生労働省のガイドラインでは、男性8g未満、女性7g未満が望ましく、そしてさらに、世界標準では5g以下がいいといわれます。
でも、清涼飲料は飲みすぎないように!ということをよく聞きます。
これは、清涼飲料に多く含まれている糖質を過剰に取り過ぎないための警告です。
ミネラルとは …
「ミネラル(=無機質)」は、体を構成する「酸素、炭素、水素、窒素」の、主要4元素以外の総称で、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ヨウ素 などです。
ミネラル成分のうちで、1日に100mg(0.1g)以上を摂取したほうがいいとされるミネラル(多量ミネラルといいます)は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンです。
もちろん、これらの1日摂取量は、普通の食事をしていれば過不足することはなく、普通の食事で自然に身体は健康を維持するようにできています。
だから、汗や運動をしてミネラルが失われても、スポーツドリンクやサプリメントなどで無理に補給する必要は特にないはずですが、甘酸っぱくてよく冷えたスポーツドリンクは、気分的に体力が回復する気にさせてくれるので、飲んではいけないということではありません。
何本も飲んで、必要以上にカロリーを摂取しないようにしなければなりません。
そこでここでは、甘いドリンク類ではなく、市販のスポーツドリンク類のミネラル量などの成分をピックアップしてみました。
スポーツドリンク類のミネラル成分
ここでは、市販のスポーツドリンク類のミネラル等の成分を、各社のHPから引っ張り出して100ml当たりに揃えて一覧にしています。(これは、私が成分表から算出した数値です)


ここに、青枠で囲んだ数字は、各スポーツ飲料の『売りのポイント』の成分です。(通常は500mlのものが多いので、実質の摂取量はこの5倍です)
表中の炭水化物とは「糖質+食物繊維」のことですので、ここでは、「糖質」と読み替えると、特徴がつかみやすいでしょう。
ナトリウムと食塩相当量の関係は、「食塩(Nacl)相当量g=ナトリウムmgx2.54/1000」と計算します。
ポカリスエットの計算値は、食塩相当量が0.19gとなり、アクエリアスの2倍になっています。(この数値が大きすぎるというものではありません)
糖質・エネルギーも、1.5倍ポカリスエットのほうが高いという数字です。 しかし、それぞれの商品コンセプトも違いますし、汗の補給だけではなく、テイスト重視で考えられている商品もあるので、どちらが良い悪いというものでもありません。
この中で「OS-1」は少し異質で、飲んでみてもわかるようにかなり塩辛いので、これは「別物」と考えたほうがいい感じがします。(塩分補給用の飲料ですね)
ともかく、数字を知っておくと何かの役に立つという程度で数字を見ておいてください。
スポーツドリンクは塩分補給ではなく補助するもの
この表の、多量ミネラル量は 100mlあたり、ナトリウム50mg、カリウム20mg程度です。
そんなに塩分量は多くはありません。
表にある数値では、0.1-0.13gの食塩相当量で、約0.12g/100mlの塩分量とすれば、500mlペットボトルを飲むと、約0.6gの食塩量を摂取することになります。
500mlの汗をかくと、1gのミネラル分が排出されるので、つまり、この数字の0.6gでは、1本を飲む程度では、塩分のとりすぎということは気にしないでいい数値ですから、塩分補給というよりは、塩分補助飲料ということのようです。
「OS-1」についてはどうなのでしょう。
OS-1はかなり辛い感じですが、海水を舐めるともっと辛いですね。
海水の塩分濃度は約3.4%で、その約80%が食塩(塩化ナトリウム)なので、2.7g/100mlの食塩が含まれています。
「OS-1」は、かなり塩辛く感じますが、約0.3g/100ml の塩分量で、500mlを飲めば1.5gの食塩量です。
だから、「OS-1」の500mlでも塩分を摂りすぎることはないのですが、他のドリンクに比べると塩分は多いので、OS-1 は、「塩分を補わなければならない特別の時に飲むもの」という位置づけで飲むのが無難でしょう。
ちなみに、スポーツドリンクに含まれる 0.6gの食塩 がどの程度の量なのかを試すために、0.6gの食塩を計量して500mlの水道水に溶かして常温で飲んでみたところ、「何か入っているのかなぁ?」と感じる程度の「塩加減」です。
つまり、塩辛さを感じない程度に、スポーツドリンク類の塩分量は、うまく考えているようです。
スポーツ飲料の糖質・エネルギーに意識しよう
2Lの発汗で、4gの塩分が失われるので、2Lのスポーツドリンクを飲んでも、食塩の過剰摂取にはならないのですが、糖質とエネルギーに気をつけないといけません。
例えば、スポーツドリンクのエネルギー量の平均を 20kcal/100ml とすれば、2Lでは400kcalと結構な量です。(注:500mlでは100kcalです)
スポーツでエネルギーを消費せずにじっとしているだけなら、糖質やエネルギー過多になってしまう数値です。
ちなみに、麦茶は、100ml当たり、ナトリウム+カリウム7mg、エネルギー1kcal程度ですから「ミネラルウォーターより、麦茶がいい … 」と言われていますが、逆に、麦茶を飲んで、ミネラルの不足分を補おうとするのは無理な数字ですね。
ただ、飲み物を飲むのは、体温調節のためもあるのですから、ともかく、汗の量だけは水分を取らないといけませんから、その場合は、麦茶がいいのでしょう。
私がやっている安価で手軽な方法
清涼飲料水は、楽天やアマゾンなどでのネット購入すると、戸口まで配達してもらえることもあって、大量買している人も多いと思います。
私は、お小遣いの節約で、ポカリスエット(大塚)やスカイウォーター(クラシエ)の粉の袋入りを買っています。
さらに、夏季の戸外の仕事には、下の「減塩しお」を0.5g/500mlを溶かした麦茶の水筒を持ち歩いています。
この、0.5g/500ml の「減塩しお麦茶」ですが、ちょっと「まったるい」程度で、塩味は感じません。

袋に表示の成分から計算すると、0.5gの減塩しお では、ナトリウム量94mg、カリウム量134mg、塩分相当量0.24gになるので、上表のスポーツ飲料の数値並みの分量に増やして飲んでみても、塩分が加わったと言うよりまったるい感じの味で、悪く言えば、お茶や麦茶のさっぱり感が減少した感じになっている程度の味です。
この「減塩しお」は安価で、WEBや少し大きなスーパーなどで販売されています。
「減塩しお」の計量は 0.01gデジタルスケールが便利
「減塩しお」は、塩化ナトリウム(食塩)100%ではなく、塩化カリウムを加えてナトリウム量を減らした減塩対策用の塩で、カリウムに代えると高血圧の予防対策にもなるので、私はこれを使っています。
減塩しおは、食塩100%に比べて、塩辛さが少ないので、ペットボトルに混ぜても、ほとんど塩辛さを感じないし、安いものですので、大量に汗をかく方は試してみていただくといいでしょう。
カリウムは腎臓の悪い方は要注意です。 1日に1.5gを越えなければ問題ないと言われていますが、腎臓の悪い方は不可です。
この、0.5gの測定は大変そうですが、私は、感量(最少目盛り)0.01gのChina製の安価なデジタルスケールを使って計量しています。
私の購入した1000円以下のデジタルはかり
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これは1000円程度と安価で、1台持っているといろいろな所で使えます。
「精密級はかり」は結構な値段ですが、一般の人が使う、特別に精度にこだわらないものでは充分に使えます。(精度はわかりませんが、普段は問題なく使っています)
→日本製を含めた0.01gデジタルスケールのAmazonのページをのぞいてみる![]()
笑い話ですが、最近「金」の価格が上がっているので、家内のピアスなどの重さを測ってみました。0.34gなどと表示されるので0.1g感量のものとは比較にならないほどでびっくりします。
ともかく、夏の暑いときに、冷えたスポーツドリンクは欠かせないのですが、飲み過ぎに注意をすることを忘れないでください。
(来歴)R5.2月に誤字脱字を見直し R8年5月に見直し

