ダークマターと宇宙論

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そこで出てきた「超対称性理論」

上記の素粒子(陽子や中性子を構成するもの=物質)とは別に、「目に見えない(反物質など)別の物質がある」・・・というのが「超対称理論」ですが、目に見えない物質が「重い粒子」であればつじつまが合ってくる・・・ということになります。

しかし、重い「何か」は見つかっていませんし、「軽い」ものであれば、その考え方自体を変えなければいけないことになります。

 

宇宙を考える理論というのは、そのような仮説でしかないのですが、この仮説がなければ先に進めませんので、これらの理論も、仮説の域を出ていないということです。

 

ノーベル賞を取った南部陽一郎さんの自発的な対称性の破れの統一理論などでも関係する、『真空状態では、その対称性が破れて別の系に移るときに質量が発生する』とする考え方からこのことが考えられるようで、その結果、エネルギー的に安定した「真空」から変化したものがダークマターやダークエネルギーではないだろうか・・・という考え方は強力な説のようです。

つまり、真空(この場合は、量子真空)に内在するエネルギーが質量のある物質のように振る舞うということのようです。

とは言うものの、これももちろん、それを示すものは今のところ何も発見されていません

 

ヒッグス粒子や未発見の素粒子の質量か?

2012年に発見された「ヒッグス粒子(Higgs bosson)」ですが、CERNではその正体をさらに明らかにしようとしている最中といえます。

「ヒッグス粒子」は物質を構成する素粒子の一つと考えられています。

ここで注意する点は、現在は、ビッグバンが起こって真空が相転移たときに「ヒッグス粒子で満たされた」として、「ヒッグス場」を標準理論に適用するとうまくいくという考え方があるのですが、その「ヒッグス場」と「ヒッグス粒子」違うのです。

これも仮説ですが、こう考えると、辻褄が合うことが多いというのですが、これらも次第に明らかになるのでしょう。

そして、最新の情報では、ヒッグス粒子にも質量があるという状況です。

質量があると、ダークマター候補として検討できます。しかし、それに合致しない結果もあって、さらにいろいろな議論が起こっている・・・という段階のようです。

しかし、水面下でのことで、特に大きなトピックも発表されていないようなので、具体的には、「仮説」の息を出ないということになり、結局はよくわかっていないということなのでしょう。

 

物質の根源を探求するCERN

スイスとフランスにまたがるところの研究所にある「CERN(セルン/サーン)」。

ここは、素粒子などの物理学研究をする機関で、大型の加速器でヒッグス粒子などの新しい物質について研究していることはニュースなどでご存知と思います。

宇宙を構成している大部分が、現在観測できないダークマターやダークエネルギーと考えられていますが、このCERNでは、原子物理学からアプローチしてそれを解明しようとしているのです。

しかし残念ながら、ここでは日本の科学者も研究に携わっていますが、ここを設立した「主要なメンバー国」ではないので、ここの研究や最新の話題などは、日本国内では積極的に取り上げられてニュースに上がりません。

そのこともあって、(仕方がないことですが)日本国内ではCERNの最先端の話題は表舞台に出てこない可能性があります。

残念ながら、科学は「お金」と結びついており、日本は大してお金を出していないので上に立てない・・・というような一面もあるのは仕方のないことです。

しかし日本の科学者も頑張っています

日本の研究者も頑張っています。

日本では、例えば「スーパーカミオカンデ」や「XMASS」などの、世界から注目される設備を稼働させていますので、素粒子研究において、決して日本の研究が遅れているということではないのです。

 

スーパーカミオカンデは、素粒子「ニュートリノ」の観測を通じて、宇宙生成の謎の解明や太陽内部の活動を探る研究から、陽子崩壊という現象をとらえようとしています。

この陽子崩壊が発見されれば、重力の謎の解明で大統一理論に一歩迫るというのです。

 

スーパーカミオカンデは大量の超純水を使ってニュートリノを検出し研究しようとしていますし、XMASSは、超対称性理論で予測されるニュートラリーノという未知の物質(=ダークマターではないかと考えられている、かなり重い粒子)を-100℃の液体キセノンを使って検出しようというものです。

 

もちろん、ニュートラリーノが見つかればノーベル賞ものですし、ニュートリノについても、もっとわかってくれば、重力と物質などの関係がわかってくることになるので、いずれにしてもすごい内容を含んでいます。

ここでの成果も楽しみですね。

 

これはもちろん確定された理論ではありませんが、もしそうであって、ヒッグス粒子の量や質量がわかってくると、先の超対称性理論と真っ向から対立することになります。これは今後の研究で次第に明らかになるでしょう。

 

ということで、現在のところ、暗黒物質は「真空の持つエネルギーのようなもの」と、発見されていないものを含めた「素粒子のようなもの」という可能性が考えられている状態で、まだ謎は解けていないという状況です。

そして、とどのつまりは、ダークマターやダークエネルギーは結局ここまででも、今のところ「わからない」という状態です。

真空のエネルギー?

このように、しばしば話題にあがる『真空のエネルギー』ですが、真空とは、何もない状態ではなく、エネルギーを持った状態にあって、目に見えない次元などが絡まって物質を生み出すという事が考えられるというのです。