大阪メトロ 何がお得か PiTaPa?1日乗車券?

大阪メトロ(以前の大阪市営地下鉄)の乗車料金割引では、何がお得なのでしょうか? ①PiTaPa利用 ②回数券 ③1日乗車券 ④お得な企画乗車券 などで比較してみます。

PiTaPaを使うと、運賃は10%OFFになるので、「1日乗車券とPiTaPa利用では、どちらがお得か?」ということで比較すれば何が安いのかがわかります。

しかし意外ですが、結論は、シミュレーションして比較しないと、絶対に安くなる割安乗車券はない・・・という結果です。

もやもや感が残ってしまいましたが、それを見ていきましょう。

 

一日乗車券は安くて値打ちがある・・・は間違いです

1日乗車券は、エンジョイパスカードなどの呼び方で、大人平日820円(土日祝用620円 子供半額)で販売されています。

たとえば、4区の片道料金が340円(1区190円~5区390円)ですので、土日祝に3区以上の駅を往復したり、2か所以上乗降して利用すると、1日乗車券が安いように思うかもしれませんが、実は、それも正しいとはいえません。例えば、PiTaPaを利用する場合は、10%引きとなり、土日祝の4区往復でも612円ですので、620円の1日乗車券よりも、後払いでピタパ利用のほうが安いのです。

これもあって、「何を使うと最も安いのか・・・」を調べたのですが・・・結局は、

お得になる限界や条件はその度に計算してみないと『単純にはわからないようになっている』ようです。

確実のお得になるのは、「1日乗車券は、土日祝で3回以上乗る場合」に買う場合だけで、それ以外は比較してみないと、明確に「一日乗車券は安い」とは言えないのです。

つまり、1日に最遠の4区間の往復をする場合などは、安易に「1日乗車券」を買わないほうがいいのです。

ここでは、もう少し具体的に、1日乗車券のほうが良いかどうか、本当にどちらが安いのかを、PiTaPaのあるなしを含めて比較していきましょう。

 

大阪メトロ(地下鉄)は、PiTaPa(ピタパ)が安い! が定説 ?

PiTaPaは少なくとも10%割引になっていて、毎月一括後払いですので、回数カード(3300円分が3000円)に比べても、PiTaPa は便利でお得です。

PiTaPa自体もわかりにくいですが

PiTaPaのバリエーション

Pitapaを利用するには、このような3タイプがあり、一般的には「Free Style」で利用しますが、定期券のように常時利用する方は、利用する方の条件(利用回数や金額)によってプレミアムやマイスタイルを選ぶと「無料乗降範囲」が増えてお得になる…という特典が加わります。

通勤用や仕事利用でなければ、特にスタイルを登録する必要がなく、フリースタイルで10%引き後払いになります。

Pitapaは後払い銀行引き落としですので、ピタパを利用して乗車すると、運賃の10%分が何らかの形で月末の支払い時に引き落とし口座に還元されます。

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PiTaPaカードは、どこの会社が発行するPiTaPaカードでも割引率や使い方は同じで、いろいろなPiTaPaカードの発行元がありますが、大阪メトロでの利用は「一括の後払いのクレジット」になるのも便利です。

もちろん、カード会社独自のサービス(例えばポイントや現金還元など)や、維持料金(例えば年会費)などは微妙に異なりますので、加入する際はそれらを比較をするといいでしょう。

ちなみに私は、OsakaPiTaPaのJCBタイプのMyStyleを使っていますが、これは、地下鉄以外のクレジット利用代金について、ポイント還元ではなく、料金割引分を差し引いた額が請求されるので、これを利用していますが、それぞれのカードは、カード会社の特徴があって、微妙に還元の方法や内容が違うようです。(ここでは詳しく取り上げません)

終日乗り放題の1日乗車券(エンジョイエコカード)について

次に、券売機で購入できる「1日乗車券」があり、これは、1日に多数回乗り降りするのであれば、非常にお得な乗車券です。

1日乗車券

平日用820円と土日祝用620円(子供用は半額)があり、各駅の券売機で購入できますし、予め購入しておいて、使用したい日に利用することも出来ます。(最初に改札を通ったときが使用日です)

この1日乗車券は、エンジョイエコカードという名前がついているように、大阪市内のいろいろな施設の入場料等の割引 がありますので、そこに掲載された割引対象施設を利用するのであれば、さらにお得になるのが大きな特徴です。

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しかし、エンジョイエコカードが安い・・・ともいえません!

たとえば、普通乗車運賃と比べて、それ以上をエンジョイカード(1日乗車券)で乗車すれば安くなりますが、PiTaPaは10%安いので、少し複雑です。

そこで、PiTaPaを持っている場合の比較する場合は、1日に乗降した乗車料金の合計が 土日祝であれば690円分以上、平日では、910円分以上の運賃分以上乗車するなら、これを購入するのが安い のですが、言い換えれば、それ以下の乗降では安くはないことになります。

もちろんその他の割引券には回数券(3300円分が3000円)もありますが、いろいろ計算したり悩むよりも、使う時の便利さを考えるとPiTaPa利用が使いやすくてお得感があるといえます。

このように、(あとで見ていきますが)1日乗車券のほうが安くなるには、たくさん乗降しないとメリットがでないので、単純に「1日乗車券は安い」と考えてはいけません。

こちらの記事に 特殊な例として、連絡乗車区域(北大阪急行・阪急・近鉄)から乗車する場合も、大阪メトロ区間でしか販売されていない、この「一日乗車券 エンジョイエコカード」を買うことができる方法やお得になるケースを案内していますので参考にしてください。

 

どういう場合に1日乗車券を買うとお得になるのでしょうか

1日乗車券の値打ちが出る金額については、単純計算では、土日祝で620円分以上、平日で820円以上になる場合で、PiTaPaを持っている場合は、土日祝682円以上、平日902円以上になる乗車をする場合に、1日乗車券を買うほうがお得になります。

普通運賃表(R6年3月時点)では、1区190円~5区390円です。

しかし、どこからどこまでが何区間で、それがいくらなのかを調べて、それを足し算して何が安いのかを比べるのは容易ではありません。

もちろん、地下鉄のHPでは料金計算ができるようになっていますが、実際に利用しながら、これを調べて比較するというのは大変です。

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何か簡単にわかる方法がないか、試算してみましたが・・・???です。

たとえば、4区間を往復で利用すると680円、5区往復では780円(R6年3月時点)ですので、往復1回のPiTaPaなしの場合の1日乗車券は、土日祝の利用以外は「購入メリットに乏しい」でしょう。

平日の1往復では、割引対象施設を利用しなければ1日乗車券を購入するのは全くの損 です。

そこで、たとえば、3回以上乗車するとどうなるでしょうか・・・

1区間を3回乗車すると190x3=570円、3区間を3回乗車すると290x3=840円、1区間2回と2区間2回であれば 190x2+240x2=860円 となりますが、これらの計算も大変です。

このように、毎回の乗車で、普通運賃がいいのか、1日乗車券がいいのか、PiTaPaがいいのか・・・という計算や判定をしなければならないが大変ですが、1日乗車券を購入すると、

1)3回以上乗降しても、近距離区間では損になること(1・2区の3回乗車はPiTaPaがお得)
2)平日用(大人820円)はお得になりにくい ・・・

ということがなんとなく見えてきます。 こうなってくると、考える必要があるのは、土日祝日利用がお得かどうか・・・に限定されてきます。

つまり、3回乗車の場合でみると、短距離移動では1日乗車券を買う値打ちがありませんが、4回乗車すると、土日祝では絶対に1日乗車券を買うほうがお得です。1区190円x4=760円で、1日券では620円です。

しかしこのように、一般の人では、土日祝日に、1日に数カ所を移動して乗り降りすることはあまりないでしょう。

つまり、1日乗車券は、土日祝の特定施設を利用する場合を想定しており、平日の1日乗車券は、サラリーマンなどが3ヶ所以上のお得意様へ移動するための用途・・・と考えられているのかもしれませんから、1日乗車券は「安い」と思わないほうが無難のようです。

もっと簡単にお得かどうかを判定できないのでしょうか

ピタパ利用と1日乗車券の損得

この表は現在の運賃ではなく、前回運賃による比較表ですが、いろいろな乗車ケースを調べてみたものの、どういう場合が安いのかや、何らかの法則なども、この表だけでは見えてきません。

☓印は購入メリットがなしですから、一見すると、一往復だけの場合や、平日利用のメリットは期待できない・・・といえます

この表からも「多数回利用でないとメリットがでてこない」という感じは見えていますが、結局のところは、「わからないようになっている」のです。

結論は・・・計算して比較しないと損得がわからない

残念ながら、損得は、実際に乗降する場合に、その都度料金を計算しなければわからない・・・ということになってしまいますが、イメージ的には、

「1日乗車券」を購入を検討したほうがいい・・・という場合は

1)土日祝に利用する場合
2)おおむね、3区の往復以上で、3駅利用以上利用する場合
3)割引施設(大阪城や天王寺動物園など多くがあります)を利用する場合

ということだけしか明らかにできませんでした。お役に立てずにスミマセン。

 

もちろん、定期券を持っている方は、PiTaPaのマイスタイルにしていると、かなりの自由度(無料乗車範囲)があるので、1日乗車券は全く考える必要はありませんし、もしも、家族で大阪市内の施設を見ようという場合などで、安く上げたいなら、大阪メトロのHPで対象の運賃や施設割引料金を調べて、シミュレーションをして比較する必要があって、『絶対にこれが安い』というのはないということになります。

結局、「お得な割引サービス」といっても、本当に安いとはいえないという「モヤモヤ感」だけが残ってしまいました。


(来歴)R6.3月に誤字脱字見直し