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[18駅]大阪モノレールの駅ひと駅ずつ降りてみた

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大阪モノレールには、2025年現在、2路線に18の駅があります。

大阪空港駅から門真市駅まで本線で14駅と万博記念公園から彩都西までの彩都線の4駅です。

下が路線図です。

大阪モノレールのHPから 全駅

大阪の外周を巡る道路(中央環状線)上をメインにして4両編成のモノレールが走っています。

高いところから見下ろす景色ですから、格別ですし快適です。

ここでは主に、大阪モノレール駅の駅舎付近の様子を写真にとりました。

それを眺めていただくと、きっと、普通一般の私鉄駅との違いが見えてくるでしょう。

今回は、一駅ずつ順に乗降して、18の駅すべての駅の様子を写真に撮りながら、1日で巡りました。

ほぼ10分間隔で各駅を発着しています。

全部の駅で効率良く乗降すると、概算では3時間少しあればいいはずですが、駅周辺散策などをしたので、全駅乗降の所要時間は5時間以上かかっています。

変なチャレンジですが、1日乗車券を利用することで結構遊べます。

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閑散な駅前が多いことに驚き

大阪モノレールの第一の特徴は、大阪の幹線道路に沿って走っているために、一般の鉄道駅のように、駅の周りに人の集まる商業施設などが見当たらないところが多く、駅に降り立つと、少し奇異な感じする駅がたくさんあります。

1日の乗降客数をみると、私鉄各線に比べると少なく、2020年度の平均乗降客数調査では、約5500人/日 程度で、大阪モノレールでの乗降者数の多い駅のすべてが「乗換線のある駅(2点鎖線で囲った下から7駅)」で、大阪モノレールは、放射状に伸びる他社線の連絡用路線という感じがします。

関西の私鉄の乗降者数
乗降者数は私鉄各社の数分の一です

大阪モノレール 2020年度の駅別乗降者数
平均乗降者数は5500人/日程度

運賃は割高…でも便利な足だから許せる

大阪モノレールと阪急電車の運賃比較
km当たり運賃は2倍?

運賃が高いといっても、他社線に連絡している「大阪モノレール」は利用すれば便利で、北摂に住む人には大切な日常生活の足です。

大阪モノレールは手を抜かずに頑張っている!

公園東口の時刻表 大阪モノレールのHPより
公園東口時刻表(参考です)

1日乗降者数が最も少ない「公園東口」の時刻表です。

上下線の本数を数えると、1日に207本の車両が発着しています。 しかし、1日平均乗降者数がなんと、418人なので、利用者は、行き帰りの往復に利用すると考えると、1日200人程度の人しか、公園東口を利用していないことになります。

1列車には、418/207≒2(人)の公園東口駅の利用者しかいないという計算ですが、よく頑張っているなぁと思います。

展望を楽しめて、遊園地の乗り物よりは安い

すべての車両は各駅停車です。 だから、私鉄の辺鄙な駅から乗車する時に、どんどん特急などの優先電車に追い越される嫌な感じもありません。どの駅でも利便性は平等ですね。

清潔感も上々で、走行時の騒音も小さく、見晴らしよく景色を楽しめます。

そう思うと、運賃の割高感は薄められるでしょう。

大阪空港-門真市駅間が最長距離の21.2kmで運賃が500円で、その所要時間は40分弱ですので、1分あたり料金は、500/40≒12.5円で、初乗り1区間200円については、所要時間が約3分のところが多いので、この場合の1分乗車当たりの運賃は200/3≒67円になります。

これも、遊園地の乗り物に比べると「安い!」と考えて許してあげましょう。

大阪モノレールからの景色

前置きはこれくらいにして、前駅を巡った様子を紹介します。

各駅の様子

大阪空港駅

大阪空港駅 大阪空港北ターミナル
駅名は「大阪空港駅」です。

大阪空港の正式名称は「大阪国際空港」で、大阪の人は「伊丹(いたみ)空港」と呼びます。

略称(3レターコード)は、「ITM」で、以前に国際線が飛んでいた時には「OSA」でした。 ITMは「イタミ(ITaMi)」ということなのでしょう。

国際線が、すべて関西国際空港(関空)に移りました。 でも、利便性が高いので利用者も多く、2018年には大阪空港駅の1日平均乗降者数が17000人でした。

コロナの影響で2020年度は上の表のように1/4に乗降者数が減りましたが、2023年度は15000人越えに戻っていますが、コロナ前の活気はない感じがします。

大阪国際空港は、歴史的に話題の多い空港です。

また、行政地域割を見ても、大阪空港のターミナルビルの南側が豊中市、中央部分は伊丹市、北側は池田市で、滑走路部分のほとんどは伊丹市、そして南側の一部が豊中市になっているなど、非常に複雑な割り振りになっていることが話題になります。

グーグル地図で確認すると、大阪モノレールの大阪空港駅ターミナルは伊丹市になっています。

蛍池(ほたるがいけ)駅

蛍池駅 蛍池駅2

蛍池駅の豊中PR

大阪空港駅が伊丹市なので、豊中市はこの「蛍池駅」を押している感じです。

阪急宝塚線の乗換駅で、乗降客や乗り換え客が多い駅です。

駅には、「空港のあるまち豊中」とあります。 蛍池駅から大阪空港まで徒歩で600m(約10分)で、駅から歩いても空港まではすぐです。

駅の横に「ルシオーレ」という商業ビルがありますが、近くに大きな繁華街はありません。

このあたりの見どころは、次の柴原阪大前駅までの間にある「急カーブ」です。

写真のように、ビルの6階以上の高所をモノレールが徐行して走ります。 モノレール室内の騒音が少ないこともあって、通過時にワクワクする場所です。

蛍池と柴原阪大前駅の間の大きなカーブ

柴原阪大前駅

柴原阪大前駅改札 柴原阪大前駅の大きなけやき

大阪大学豊中キャンパス正門

写真は、改札から地上に降りたところにある、大きな欅の木と「大阪大学豊中キャンパスの正門」です。

豊中病院や大阪大学豊中キャンパスの最寄り駅です。 2020年に駅名が、柴原駅から柴原阪大前駅に変わりました。

写真は、中央環状線に面した「大阪大学の正門」で、唯一の自動車の出入り口です。

大学生は、阪急電車の石橋阪大前駅から通う人がのほうが多いようです。

総合学術博物館には、日本で最初に発見された「マチカネワニ」の化石模型や阪大で研究されたコンピュータなどの科学模型展示などがあります。

キャンパス内は誰でも通れますし、博物館も自由に無料で見学出来ます。

少路駅

少路駅 島熊山は大阪モノレールの最高高さ地点

駅近くにはマンションがたくさんあり、ベッドタウンの駅のようです。

千里中央と少路駅の間の「島熊山」は豊中市で最も高い山です。

モノレール全線の中でも右上写真の場所が最高点です。

島熊山付近の車内から、尼崎方面~南港・堺~和泉山脈~生駒山方面までが一望できます。

一瞬ですが、いい景色です。

千里中央駅

千里中央駅改札付近 千里中央駅を出たところから

閉館した千里セルシー 千里中央駅付近の景観

千里中央駅は、北大阪急行の乗り継ぎ駅になっています。

北大阪急行は、市営地下鉄の御堂筋線に直結しているので、乗降客はモノレールの駅では最も多い駅です。

駅周辺には商業施設も多く、緑も多いので、しばしば「住みたいまち」に選ばれています。

長期にわたって、駅前の中心施設であった「千里セルシー」はその歴史を閉じており、千里阪急百貨店などを含めて、千里中央駅周辺は再々開発され始めています。

山田駅

山田駅 山田駅と阪急電車

山田駅は、阪急千里線の山田駅の乗換駅となっていて、乗降客もやや多い駅です。

ショッピングモール「ディー阪急山田」の横を通って2階で阪急電車と連絡しています。

商業的な駅というよりも、乗換駅というイメージが強い感じの駅です。

万博記念公園駅

万博記念公園駅から太陽の塔を望む 万博記念公園駅とGAMBA

万博記念公園駅のコンコース 万博記念公園駅は太陽の駅

万博記念公園駅は彩都線への乗換駅です。

また、「ガンバ大阪」のホームグラウンドであるパナソニックスタジアム吹田(徒歩約15分:吹田市立吹田サッカースタジアム)や万博記念公園(徒歩約10分)、複合商業施設「EXPO CITY」(同、約5分)の最寄り駅です。

GAMBAの試合のある特定時間帯は混雑しますから、臨時便が増発されます。

万博記念公園周辺 グーグルマップより
グーグルマップより

この写真のように、万博記念公園駅は、万博記念公園中央口に隣接しています。大型商業施設のエキスポシティーガンバ大阪のパナソニックスタジアム吹田も最寄りです。

サッカーチームガンバ大阪のホームスタジアムは、2016年に大阪モノレールの公園東口に近い万博記念競技場でした。 それが、パナソニックスタジアム吹田(吹田市立吹田サッカースタジアム)に移るなど、万博記念公園駅の利用客は増えています。

万博記念公園駅周辺施設

次に、本線から離れて、先に彩都線の駅を紹介します。

この「彩都線」の正式名称は「国際文化公園都市モノレール線」。令和2年に従来の「大阪高速鉄道株式会社」から、「大阪モノレール株式会社」に社名変更しました。

ここでは、普通に呼称されている「彩都線」としています。

公園東口駅

公園東口駅前 公園東口駅最寄りの万博記念球技場

この駅は、モノレール全駅で最も利用者が少ない駅です。

以前はこの写真の「万博記念球技場」がガンバ大阪のホームグラウンドでした。

設備的な問題から、現在のパナソニックスタジアム吹田(最寄り駅は万博記念公園駅)に移ったことで、この駅の利用者は少なくなりました。

この駅からは、万博公園の東口が最寄りです。

国立民族学博物館にも近いのですが、多くの人は万博記念公園駅を利用しており、今後も、利用者数が急激に伸びることはなさそうです。

この「国立民族学博物館」は国立施設で、入場料も安く、展示も見ごたえがありおすすめです。

国立民族学博物館

阪大病院前駅

阪大病院前駅 阪大病院

阪大病院は駅からすぐ

駅前には、大阪大学の附属病院があります。 病院の裏は大阪大学吹田キャンパスに隣接しています。

駅前には阪急バス・近鉄バス乗り場などがあり、病院や大学に通う人には便利です。 しかし、病院関係以外の一般利用者は多くありません。

豊川駅

豊川駅前 豊川駅周辺に広がるのどかな風景
田園が広がるのどかな景色にある駅です。

京都に通じる国道171号線(通称「イナイチ」)と交わり、道沿いの店舗などはあります。 しかし、駅周辺には、主だった「見る・楽しむための施設」は特にありません。

鉄道むすめキャラクター:豊川まどか

豊川まどか

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鉄道むすめは、TOMYTECが鉄道で働く女性をモチーフに作ったキャラクターです。

大阪モノレールのキャラクターは、豊川駅と門真市駅を逆から読んだ「まどか」から取った 豊川まどか で、フロアアテンダントという設定のようです。

人気ランキングは、30人以上のキャラクターの上位の人気です。

私が知る範囲では、大阪空港駅改札前にグッズの自動販売機があります。 しかし、「豊川まどか」関連の品数は少ない状況です。

彩都西駅

彩都西駅 彩都西駅前の商業施設

彩都線の終着駅で、環境がいいと地域の人気は上昇しています。

近くに「茨城国際ゴルフ倶楽部」がある郊外地で、これから開けてくる地域でしょう。

それも見越して、モノレールの敷設当初は、茨木市まで伸延する案がありました。 しかし、その後に乗客増が見込めないことから伸延計画はなくなりました。

本線に戻って、万博記念公園駅から南に向かっていきます。

宇野辺駅

宇野辺駅 中央環状線と高速道路に挟まれた宇野辺駅

宇野辺駅は、高架道路に挟まれたところに駅があります。

駅舎は周りから見えにくく、非常に地味な駅です。

敷設当初は、宇野辺駅は、「茨木(いばらき)駅」という名称だったと記憶しています。 でも、実際に、JR茨木駅まで歩けば20分ほどかかリますから、宇野辺駅になったこともうなづけます。

イオンモール茨木までも約500mあり、不便な立地という感じが強い駅です。

上の写真は、駅から下に降りるための高架歩道橋から撮っています。

南茨木駅

南茨木駅 南茨木駅は阪急京都線との乗換駅

南茨木駅前の風景

阪急京都線との乗り換え駅になっていて、乗降客の多い駅です。

降り立った感じでは、結構、便利な駅のようです。

沢良宜駅

沢良宜(さわらぎ)駅 沢良宜駅に到着

難しい読み方ですが、「さわらぎ」と読みます。

特に駅周辺に大きな商業施設もなく、特徴のない駅で乗換駅でもありません。 それもあって、大阪モノレールの本線中では最も乗降客が少ない駅です。

私が乗車したときにも乗降客はまばらで、降りた人が改札を抜けると、瞬く間に、改札回りは無人状態になりました。

摂津駅

摂津駅改札 新幹線車両基地

この駅も乗降者が少ない駅です。

摂津市役所の最寄り駅です。 また、徒歩約20分のところに、JR新幹線の鳥飼車両基地や「新幹線公園(入場無料)」があります。

南摂津駅

南摂津駅 南摂津駅付近

南摂津駅から生駒山遠望 南摂津駅の自転車置き場

南摂津駅も特に商業施設もありません。 たくさんの工場や会社があるので、乗換駅ではないものの、会社関係者などの利用者が多いようです。

大日駅

大日駅改札付近 大日駅をイオンモール入口付近から見たところ

大日駅から見たイオンモール

市営地下鉄「大日駅」との乗換駅です。

駅前に「大日イオンモール」があって、乗降客も駅周辺の人出も多い駅です。

駅は3層になっていて、2階から直接イオンモールに通じています。そして、駅周辺の様子もめまぐるしく変わります。

門真市駅

門真市駅改札付近 京阪電車門真市駅

門真市駅終点の車両の入れ替え 門真市駅ホーム

京阪電車の乗換駅で、南の終着駅です。

この駅での電車の入れ替えを見ていると楽しいですよ。

到着した電車は、2番線に乗客を降ろしたあとに、上の写真のように一度退避してから反対側の1番線ホームに入って、そこで人が乗りこむようになっています。

そして、ポイント(切替器)の動きが面白いです。 毛虫のように「ふにゃー」と曲がって連結する様子が非常にユーモラスです。

大阪モノレールの線路は、ここで切れていますが、すでに、2029年開業の予定で伸延計画が進んでおり、東大阪市の瓜生堂まで約9km間に4つの駅ができる予定です。

モノレールの終点 門真市駅 モノレールの終点2 門真市駅

以上で、駅の紹介は終了です。 少し、他の話題を紹介します。

その他の見どころ

運良く先頭車両の先頭座席に座る機会があれば

先頭車両の先頭座席に座る

運転士の左後ろの先頭と最後尾に、2人がけの椅子があって、前が展望できます。(ワンマンカーですので、後尾は無人です。また新型車両も同じ配慮で作られています)

小さな子供さんが喜ぶのはもちろんですが、もしも、空いている時間帯で、うまく座る機会があれば、この席で、運転席を通した沿線の景色を楽しんで見るのも楽しいでしょう。

大阪モノレールの工作車を見たことがありますか

これは、保線用の「工作車」です。 大阪空港駅でたまに見かけることがあります。

有名な新幹線の「ドクターイエロー」と同く、出会うといいことが起こる感じもします。

大阪モノレールの工作車

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大阪モノレールのいいところ

以上、大阪モノレールを紹介しました。

大阪モノレールの好きなところと感心するところをあげるとすれば、「清潔感とゆとり」です。

これは、大切なことです。

いくつかの駅に「大阪モノレール美術館」があり、芸術作品が展示されています。 また、休憩スペースなどもあって、他の私鉄とは一味違います。

利用される時に、ちょっと意識していると、駅員さんは、大きな声で挨拶してくれます。

この記事では、運賃が高いことをあげました。

社会的な使命と経営との板挟みで、大変でしょうが、今後も気遣いと安全輸送で頑張ってください。

モノレール美術館(一部)

大阪モノレール美術館作品例1 大阪モノレール美術館の作品例2

大阪モノレール美術館作品例3 大阪モノレール美術館作品例4

駅には休憩スペースが設けられています

大阪モノレールのコンコースの休憩スペース

長い文章でしたが、お読みいただき、ありがとうございました。


(来歴)R4.4月サイト移転 R4.7月誤字脱字の見直し R7.12月に確認