星までの距離を考えていると・・・眠れない?

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星や宇宙の話に、物理や天文学の内容を避けて通れないのですが、借り物の知識を書いても仕方がないので、かんたんな数字を用いて宇宙のことに思いを巡らせてみましょう。

人工衛星もお月様も、ぐるぐると地球の周りをまわっています

インスタントカメラで撮った月

それが落ちてこないのは、落ちないような「速い速度」で回っているから・・・と言ってしまえば簡単なようですが、この状態は、地球の重力に引っ張られるのと、接線方向に飛び出そうと力が釣り合って、結果として地球の周りを回っているという特異な状態なのですが、これを「落ち続けている」と表現している書物もあります。

ものを投げると、放物線運動をして地面に落ちますが、スピードを上げていくと段々遠くに飛んで行って、遠くの地面に落ちます。さらにスピードを上げるとしまいには落ちてこないようになる状態が引力と回転力が釣り合った状態なのですが、それより早くなると、どこかへ飛んで行ってしまうことになりますし、遅くなると地上に戻ってきます。

それはどんな速度でしょう?

それは中学生の時に習っているはずですが、(もちろん、忘れてしまっているでしょうが)運動方程式と万有引力の法則から導かれる「第一宇宙速度」というのがそれで、秒速にして7.9km/sという、ものすごいスピードです。

東京ー大阪間を550㎞とすれば、550÷7.9≒70秒 で通り過ぎてしまうスピードですが、リニアモーターカーが時速500㎞としても、秒速では、500÷60(分)÷60(秒)≒0.14km/s ですので、この7.9km/sというスピードは、地上のものからは想像もできない速さです。

ISS(国際宇宙ステーション こちらのHPが面白いです)が(私の住む大阪で)見え始めて見えなくなる時間が5分間程度ですが、それも、そんな速い速度で地球を回っていると考えて眺めていると感激ですね。

さらに、地球の重力を振り切ってお月さんまで行く速度(第2宇宙速度:11.2km/s)や、太陽の重力を振り切る速度(第3宇宙速度:16.7km/s)などがあります。

1977年にアメリカが打ち上げたボイジャー(1・2号)は、40年かかって、ようやく太陽の重力圏を脱して飛んでいこうとしています。

つまり、この速度は、第3宇宙速度を超えているということで、つまり、これが今のところ、人類が作った飛行体で最も速いということになるのでしょうか?

北朝鮮がしきりにミサイルを発射していましたが、「アメリカまで届くぞ・・・」と豪語しているようなのですが、まだ人工衛星になるほどの推進力がない状態といえますね。

まずは人工衛星の速度を得たいと第一宇宙速度を目指して頑張っていたということでしょう。

お月さんまでの距離は約38万km

一番近い天体である「月」でも、38万キロも離れたところにあります。そして宙に浮かんですごいスピードで回っています。

半径38万kmの円を1日で回っているので、1日工程は 2x円周率x38万km≒239万km ÷60秒÷60分÷24時間≒27.6km/s と、すごいスピードということになります。自然はすごいのです。

太陽を回る地球軌道を円として 2x円周率x1.5億km÷60÷60÷24÷365≒29.9km/s ですので、地球もやっぱりすごいスピードで回っています。

このスピードを感じないのは慣性系(周りも一緒に動いている)であるためなのですが、お月さんに行くには、第一宇宙速度では380000÷7.9÷60(秒)÷60(ふん)≒13(時間)かかっていける距離ですが、実際にアポロ11号が月に行くまでには、その時、実際には102時間と、なんと4日以上かかっています。加速減速に非常に時間がかかるということですね。

太陽までは1.5億kmもあるので、もっともっと遠いということになります。

でも、もしも行くことが出来たとしても、それまでに焼け死んでしまうでしょうから、もちろん、絶対に行くことはできません。

それでも、「新幹線で太陽まで行くには・・・」とか、「歩いていくとお月さままでは・・・」などという数字を示す人がいるのですが、道も線路もない「変なたとえ」で表現するのもおかしいし、それを聞いて、「実に遠い」と分かったような気がするのも変ですね。

そして隣の星に行くのは気が遠くなるような時間が・・・

さらにさらに・・・。

太陽系に最も近い恒星「プロキシマ・ケンタウリ」は4.25光年の距離にあるといいます。

光が毎秒30万km進んで4年以上もかかるのですから、ボイジャーが20km/sとすると、その1.5万倍かかってしまう距離にあるということになります。

史上最速のボイジャーでも6万年以上かかるというのですから、これはわかったような気にはなりにくいですね。

その、わかったように感じる数字と、わからなくて諦めてしまう数字を考えるのも面白いかもしれません。

(残念ながらこの星は、日本からは見えない位置にある非常に暗い星で、大きな望遠鏡でないと見えないので、少し話題性がない感じですが・・・。)

4.25光年というのは簡単に観測できる…といいます

現在の天文学では、「このような近い星までの距離は比較的簡単にわかる」といいます。

星を半年間観測して、地球の公転半径と年周視差で三角形を考えて、ピタゴラスの定理を用いて計算されます。

これによると、今は「±0.01光年の誤差で4.25光年は正しい」とされています。

しかし、この0.01光年という誤差は 30万kmx60x60x24x365x0.01≒94,607,304,726kmもあるのですから、地球の直径をおよそ13000kmとすると、地球727万個分の誤差があるということですので、それをさらっと「±0.01光年の誤差で・・・」というのも、すごいと言うか、いい加減と言うか・・・。

天文学的数字

ものすごい大きな数字を「天文学的」といいますね。その裏には、「いい加減」という意味合いが見え隠れしています。

こんな言い方をするのも変ですが、これらの数字は実用的でないものですが、これを切り捨てると、科学の進歩がなくなるのですから、なんとも変な数字です。

宇宙全体は膨張していて、遠くにある星の方が早いスピードで地球から離れているといいます。

これは「空間が膨張している」ためで、風船に印をつけてふくらませると、すべての点が、それぞれ広がっていくことで説明されています。

「遠くにある星ほど速い速度で遠ざかっている」と天文学者のハッブルが言い、「光より早く運動することができない」とアインシュタインが言うのですが、空間の膨張を考えると、光の速度以上で宇宙が広がっていることになるのですが、そんなことを頭で考えていると、混乱してきますね。

それなのに、不思議なことに、銀河系の隣にあるアンドロメガ銀河は、近づいてきていると言うことが観測されています。

そして、「銀河系の中だけを見ると、その膨張はない」という言い方もされています。

宇宙規模で言うと銀河系の範囲は小さいので、そういう言い方をされるのか、観測者の近くなので遠くの方の膨張が大きいということなのか、本を読んでも、基本の基本がわかっていないので、疑問が増え続けます。

宇宙の大きさがわかって何になる?

宇宙が広がるスピードは、光速の90%程度の速さの星が見つかっていることから、かなりのスピードで宇宙は広がっているようなのですが、現在のその大きさは138億光年といいます。

この宇宙の大きさの数字も、発表されるごとに大きくなっていっているようです。光速以上の速度で億光年単位で大きくなっていくとなると、気が遠くなりそうです。

私の記憶では、すこし前まで137億という数字があり、途中に何千万単位の数字が加わり、1年間に1億光年の数字が書き加えられているようなのですが、調べれば調べるほど大きくなっているという感じですが、それが200億光年でも、いくらでも、どんな大きさなのかは実感することも出来ないので、ほとんどの人には「大きい」と感じることができる数字です。

ちなみに、137億光年は、光速30万km/sx60(=分)x60(=時間)x24(=日)x365(=年)x137億ですので、数字で書くと、12961296129612961296129kmと関数電卓で計算出来ます。それが「なに?」ということ以外に、何もありません。

なぜこんなスピードで広がっているのかは想像できませんが、相対性理論によると、物質は光の速度を超えることはできないのですが、空間が広がっていれば、星自体の速度を合わせると、光速以上の見えない速度で広がっている状態になっていると説明されるのは定説のようですが、わかったようでわからない説明のようだと思いませんか。

今、宇宙物理学の世界では、ビッグバンのときの重力波を見つけることに躍起となっているようです。その計測には、0.000000000001m(ピコメートル)の測定精度が必要と見積もられています。そして、それに近い精度で測定しているというのですから、すごいです。

そういうミクロの数字を尻目に、光速に近いスピードで宇宙がひろがっているのですから、それを頭の中に巡らせると、眠れなくなってしまいそうなとてつもない数字群なのですが、幸い、普通の人間の思考を超えているので、私はこんなことを考えると、かえって、毎日ふかふかと眠っていられます。


インスタントカメラで撮った月 星空が好き

物質を構成する粒子 光についてのお話

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