光は物質ですか?

さて、改めて「光とは」ですが・・・

【性質的には】

光の性質は、波であるという波動説で考えると、太陽の光や星からの光でも、プリズムで分光すると周波数があり、波長がある電磁波なので「波」の性質でそのほとんどが説明できます。

そして、光電効果や重力レンズ(星から来る光が、大きな重力を受けると曲げられる現象)などを見ると、光が粒子であることが説明されます。

さらに素粒子論では、光は「光子」という素粒子で、電磁相互作用を媒介するガンマ線として、いろいろな状況が説明できます。

・・・これらで説明されるというのが「光」だということです。

 

光は、反射吸収などによって減衰し、消えてしまう感じを持っているのですが、宇宙全体を考えると、現在解明されていない見えない物質(ダークマターやダークエネルギー)の中を通り抜けてきます。

つまり、それらとは相互作用をしないものといえますので、これもまた不思議なものです。

現在のビッグバン理論では、超高温の宇宙ができて38万年経った時にようやく、宇宙全体が電離しているプラズマ状態でなくなって、そしてようやく、光(電磁波)がまっすぐ進める状態になった・・・とされていますので、宇宙の歴史はそれ以降の状態しか見えていない・・・と表現されているのはこの理由のためです。

これが宇宙の背景放射と呼ばれる電磁波が全天で観測されたことから「宇宙」が発見されました。

そして、さらにその宇宙の大きさなどがわかるようになってきたのですが、波動のエネルギー(のようなもの)は時空の広がりによって、その波長が極端に伸ばされたうえに、だんだん弱い状態になっています。しかし、138億年という時を経ても、それが消えてしまわないのも不思議ですね。

 

【光の発生】

光(光子)はいろいろな状態で発生します。

発熱に伴う発光だけでなく、電荷の加速でシンクロトロン放射光を発しますし、分子・原子の遷移が低エネルギー順位になるときや、粒子と反粒子が衝突して対消滅する時にも光が出ます。

これは、粒子とも言えるし、ある種の反粒子とも言えるような感じですね。

 

このように、身近な「光」でさえも、素粒子の内容が充分に特定されていない状態ですので、今後も、いろいろな見方や考え方が出てきそうな気もします。

その光子が光速で進むためには「質量がない」ということになっていなければならないということを紹介しました。

しかしこれについても、厳密的には疑問が残っているようですが、現在では、質量ゼロとして取り扱って問題がない・・・というのが主流の考え方のようです。

このようなことから総合すると、結局、光は物質の一部で発生した電磁波で、それは、電気力や電磁力を媒介する素粒子でもあり、その周波数の特定の範囲の電磁波が可視光として人間やその他の生物に知覚されている・・・という程度の答えになってしまうのですが、ここまでかかっても結局は大した説明しかできませんでした。(笑)

口直しに、すこしロマンチックな話題を紹介します。

宇宙からの光が全天に満ちていないのは

星は無数に輝いており、それが全天にわたって輝いているのに、夜空を見上げると、小さな点の星しか見えません。夜空が一面に明るくならないのはなぜでしょう。・・・

これは「オルバースのパラドックス」と言われるものです。

これを言い換えれば、「すごい数の星が輝いていると、全天が明るく輝くはずだ・・・」というものですが、そうなっていないのはなぜでしょう・・・。???

たくさんの星のイメージ

これには色々な考え方があるようです。その中で、我々シロウトが最も理解しやすそうな説明は、「星が照らす以上に宇宙は大きい」という説明がぴったりな感じがします。

宇宙は膨張しているということですが、その膨張は光の速さの制限を受けないで、光速以上に宇宙(空間)の膨張が可能というのですから、そうなれば、いつまでたっても、光が追いつけません。

だから、星のない部分は真っ暗ということですが、このことを頭に描いてイメージできますか?

 

宇宙はビッグバンで誕生し、膨張により次第に温度が下がって、開闢38万年後には、光(=電磁波)が分離されて、そのときの光が地球に届くことによって、138億年前ごろからの宇宙が見えているといいます。(したがって、それ以前の宇宙は調べられていません)

そして、遠く離れた初期の宇宙の部分(宇宙の果て)は、空間の広がりも加わって、現在も、地球からものすごいスピードで遠ざかっているといいます。

空間が広がると、その分、遠くの星から地球への光の到達はさらに遅れます。届かないかもしれません。

そして、さらに公表されている宇宙の大きさについても、新しい探査機のデータが出るたびにその数字は大きくなってきていますね。今は、138億光年と言われています。

調べていくほどに宇宙の大きさは膨らんでいきそうですが、いずれにしても、わからない程遠いところまで宇宙が広がっているのです。

そしてもちろん、たとえ、その大きさがわかっても、人はそこに行くことはできません。

 

138億年(時間)経った宇宙の大きさは780億光年(距離)以上だという計算もできているようです。人生100年時代といいますが、人もすごいのですが、宇宙はすごいのレベルではないようです。

そんな広い宇宙でたくさんの星や物質があるのですが、現在の測定では、宇宙を構成する物質の5%程度が星や銀河などの「実態のあるもの」で、それ以外は、ほとんどが、それが何なのか、全く正体がわからないブラックマターやブラックエネルギーだといいます。

現在のところ、光は質量がないとされているので、未知の物質が何なのかを探っている状態ですが、光の振動や速度がエネルギーや質量などと等価と考えれば、何かのエネルギー変換で、それが宇宙を形作る物質だと言われないとも限りません。

宇宙もそうですが、そして、その反対の極微の世界も、量子論や原子物理学によって、この100年程度の間で急速にわかってきたというのですが、さらにさらに・・・わからないことだらけであるというのです。

宇宙全体は「未知」で満ち満ちているというダジャレもいいたくなるぐらい、わからなくなるのですが、今回は多くの物理理論のもとになっている「光」を取り上げました。

光は波であり粒子の性質を併せ持っているという内容でしたが、ここで、上に掲載した海の波の写真を再掲します。この波の見方も変わりませんか?

波のイメージ

聖書に、神様が「光あれ」と言ったら光が出来た・・・と書いてあるようです。

ふと立ち止まって、身近に光を見つめる機会があれば、ぜひ思いを巡らせていただければ幸いです。