光とは何でしょう

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光は連続的な波

太陽光スペクトル:国立天文台 太陽光に見える吸収線(国立天文台の資料より)

光をプリズムに通すと、7色の光に分かれます。

 

見えない赤外線から赤い色になり、7色に色を変えながら(7色ではない連続的変化で)エネルギーの高い紫色になり、さらには目に見えない紫外線・・・と変化していきます。

このときのエネルギーは連続的に大きくなっていきます。

 

太陽中にある特定の原子(元素)は決まった波長を持つ光を放射するために、写真に見られるような筋(=吸収線:フラウンホーファー線)が見られます。

 

このことで、光のエネルギーが連続的なのに対して、物質のエネルギーは飛び飛びの値を持っているとされます。

 

⑨デンマークのニールス・ボーア(1885~1962年)は、原子から飛び出した電子は光を放出しても消えてしまわないのは、とびとびのエネルギーを持った定常状態というものがあって、連続的な物理量ではなく、不連続に「量子化されている」としています。

 

原子が光を出して電子が別の軌道に移動するので電子が消えてしまわない・・・ということも示されました。

 

⑩オーストリアのエルビン・シュレディンガー(1887~1961年)も、物質は粒子と波の両方の性質を持っていると考えました。

 

⑪さらに、ド・ブロイがいうには、「物質波」は、光が粒子性を持つなら、電子などの物質(粒子)も波動性を持っているので、どんなものもそれらの両性質を持っているとしています。

 

例えば野球ボールのように目に見えるものでもその考え方が成り立っているというのですが、その性質が観測されるのは非常に小さく、極微な世界(プランクの定数と呼ばれる6.63の10のマイナス34乗という極微の世界)にならないと観測されないもので、そのような極微の世界ではその物質波が影響するといいます。

 

⑫ドイツのヴェルナー・ハイゼンベルク(1901~1976年)は、電子などの微小世界では、観測することでその影響を受けて運動状態が確定できないという「不確定性原理」を提唱し、さらにはアインシュタインが「質量とエネルギーの等価性」や「それが光速で運動するときには、時間の進みが遅くなったり寸法が縮む」という相対論的な考え方をして光を考えています。

 

そのような小さな領域にある光(や電子など)については、電場や磁場は時間的に変化していくという「場(電磁場)の量子論」という考え方で現象を説明されることもあります。

 

たとえば、二つの電子の間には、光子が関係しているという内容があります。

 

また、物質は波動性と粒子性(=電磁波と光子)という2重性があり、二つの電子間には光子の交換によって電磁波が生じるとしています。

 

いいかえれば、電荷が電磁波を発生するのですが、その時、電子の周りに光子が漂っているという感じになっている・・・と説明されます。

でも、結局、光って何?

この流れで行けば、話は量子論に行ってしまいそうですが、光についての性質は、現在では、波動性と粒子性の2重性を持っているとして説明されており、おおむね、それで落ち着いています。

 

小さなスリットを通った光はスクリーンに干渉模様を作ります。

光の回折と干渉のイメージ

これは、シュレディンガー方程式での等位相面ということで説明されますが、海に飛び出た防波堤に当たる波のように、波の強め合い弱め合いが起きて波の強さの変化が縞のようになっているということです

 

また、電子の例ですが、それの1粒ずつをスリットでの挙動を観察すると、粒子としての点は確率的に広がっていって干渉縞に対応する強弱を作ります。

 

これらの素粒子の挙動は、次第に、量子論によってうまく説明されて来ています。

 

しかし、あのアインシュタインは、「神はサイコロを振らない」といって、量子論的な考え方を最後まで受け入れずに世を去りました。

 

でも今や、非常にわかりにくい量子論ですが、量子と言う考え方の素粒子物理学によって、宇宙の謎が明らかになりつつあったり、新しい製品にそれが生かされているということもあって、宇宙のような大きな領域を扱う相対論と、非常に微小な領域を扱う量子論を統一して考えることができる理論が模索されているのですが、これからはどうなっていくのでしょう。

 

そして、結局、光はどうなるの?

ものすごいエネルギーを持って広がり続ける宇宙にあって、宇宙の歴史の初期に生まれた星から発せられた光は、ダークマターやダークエネルギーなどの見えない何かの中をかいくぐり、さらに、大きな重力があるとされる星やブラックホールによって進む方向を変えられながら、宇宙の芥子粒のような地球にいる、ちっぽけな人間の目に入って、そして、「美しい」と人が感じることで何億年、数千億年の「光の旅」は終わってしまうのかと考えると、すごいロマンを感じませんか?

 

いや、人の目に届いた光は、何らかのエネルギー(力)があるとすると、網膜で電気のような、何か見えない別の物質に変換されて、その後も宇宙をめぐり続けるのかもしれません。

 

雪の夜

地球にいるちっぽけな人間の目は、はるか彼方から届く、光輝く星の光を見ることができます。

これを眺められる人間ってすごい・・・ということに私のイメージは帰着してしまうのですが、みなさんはどのような気持ちで星の光を眺められておられるのでしょうか。