突き進むコンビニのサービス

小売店がコンビニに勝つのは至難の業

商業統計の最新版を眺めていると、小規模小売業は年々衰退している数字になっているだけでなく、小売店の業種割合傾向は販売から飲食・サービス業へ移行しているように見えます。

これを自分の購買行動に照らし合わせても、物品を買うだけなら小売専業店ではなく、ホームセンターやWEBで購入しますし、実店舗では、少し価格が高くてもコンビニに行きます。

小さな町の小売店では、いくら安くていい品物を扱っていても、本部がコントロールする情報力や総合力でコンビニの力に対抗するのは難しいと言えるのは歴然でしょう。

この購入行動や店舗の動向は商業統計にも現れていますので、皮肉なものです。

例えば、店舗増減については、新しくできた周囲の店をみても、①チェーン店の居酒屋 ②飲食店やクリーニング ③美容院・・・といった店舗が目に付くだけですので、昔ながらの物品販売専門の小売店は苦戦しているのはある程度感じます。それが統計的にも出ています。

一方、コンビニのリニューアルもしばしば見かけると思いますし、新規店も目に付きます。これもコンビニの店舗増として数字に出ています。

その店舗が、同店主なのかどうかは個々に調べていませんが、トータル的には伸びているのですが、実情は熾烈な現状になっているということかもしれません。

このコンビニは、かつては小売業態に分類されていたのですが、AIを駆使して効率的に商品等を提供販売する独自の形態「コンビニエンスストア」に分類されるようになり、小売店とは別の分類になっています。

もちろん、そうなってからも、販売数値は躍進しており、店舗数も増え続けています。

特に大手の3社(セブンイレブン・ファミリーマート・ローソン)ですが、優位性を保つために様々なサービスを試行錯誤してしのぎを削っているのがHPを比較すると見えてきます。

びっくりするような、ありとあらゆるサービスが検討され実施されていますし、それがどんどんとシェイプアップしています。

 

そしてもちろん、大手3社のせめぎ合いはすごいのですが、4位5位・・・と、店舗数規模の順位がさがるコンビニになるにつれてサービスの内容が少なくなっていくのは、それも戦略なのですが、サービス対象を補うために、それぞれのコンビニの特徴を出そうと頑張っている・・・という図式になっているのがHPを見比べると見えてきます。

 

もっとも、すべてコンビニは順調なのかというと、ニュースなどで見られるように、経営本部の方針に対して、経営する側や従業員側の問題は内在しており、24時間営業や物流などが社会的問題にクローズアップされることなどもあるようですが、それらを差し引いても、コンビニという業態がいろいろなお客さんが欲するサービスを追求している利便性は、小売り点とは一線を画しており、これからもさらなる進化をして拡大するものの、衰退しそうな気配はないと思います。

HPにあるコンビニで取扱う「サービス」について見てみますと、消費者の購買要求や方向性なども感じることができますので、それらを見てみましょう。

もちろん、これらのサービスは絶えず変化していますので、定期的に見直すようにしないと、変化が激しく、すぐに古い内容になるほどですが、ちなみに、この情報はR1.7月の各HPの夏商品の内容です。

完全に読み切れない部分もありますし、HPもすぐに変わっていきますので、詳しくは各社の最新HPを御覧いただくとして、全体の感じを汲み取っていただくといいでしょう。

今回チェックしたコンビニ各社

コンビニ各社のtopページ

コンビニ店舗数を見ると、全国では5.7万件の店舗があり、上位3社で89%の店舗数を占めていますので、以下にこのBIG3がすごいのかこの数字でわかります。(カッコ内は概数の店舗数で、単位は千店舗:20は2万、0.4は400店舗)

1 セブンイレブン(約20千) 2 ファミリーマート(約17千) 3 ローソン(約14千)
4 ミニストップ(2.2千) 5 デイリーヤマザキ(1.4千) 6 セイコーマート(1.2千)
7 ローソン100(0.8千) 8 まいばすけっと(0.8千) 9 NewDays(0.5千)
10 ポプラ(0.4千)

私の地域では、10位の内、3社は見たことも購入したこともありません。

ここでは、比較のために、上位3社に加えて、4位のミニストップ、10位のポプラをあわせて見ることにしますが、パソコン画面で見たコンビニ各社のTOPページを並べてみました。(R1.7.18の画面)

 

コンビニ各社のサービス一覧

コンビニ各社のサービス一覧

各社のサービスをピックアップしました。水色は、一般的で基本的なサービス内容で、黄色の部分は、各社の特徴のあるサービスと言えます。

△は、HP中に記事はあるものの、あまり表示したくなくて消極的であったり実際の取扱が確認できないもの、無印は、取扱がないか表示は確認できないものです。(これは、全く個人的な判断でぶんるいしています)

大手3社に共通するサービス

コンビニでは、食品や雑貨などの商品販売に加えて、各種サービスを提供しているのですが、そのサービスについて、HPにある項目をピックアップして分類したのがこの一覧表です。(商品と重複するものがありますが、HPで「サービス」としている分類に沿っています)

水色の項目は、大手3社では共通するもので、①銀行機能の提供 ②代金支払い・収納 ③その他のサービス(郵便・コピー・宅配取扱など)などで、オンラインネットワークや他社のサービスを上手く融合して利便性を高めていることがわかります。これが『コンビニ』の代名詞の感じがします。

サービス一覧のページで紹介されている「サービス」を見ましょう。(画面を加工しています)

 

1)セブンイレブン

セブンイレブンの押す主要サービス

2)ファミリーマート

ファミリーマートのサービス一覧

3)ローソン

ローソンの全サービス

これらを比べてみると、面白いことが見えてきます。

1位のセブンイレブンは主要サービスを大きく表示し、2位のファミリーマートは全容をひと目でイメージできるようにしており、3位のローソンは詳しく分類して、一覧表示からさらに別ページに飛んで、上位2社以上に細かくサービス内容を説明する形式をとっています。

このように見ると、ローソンのTOPページは味気ないようですが、リンク先はきっちりとしたページがあります。

ここで言えることは、どのコンビニ3社とも、うまく内容に行きつけるようにリンクが貼られています。しかし、「イチオシのサービス」でなければ、用語検索のページからそのページを見つけるのも難しいものもあり、他社を出し抜きたい気持ちと、あまり全面に出したくない気持ちがHPから感じられます。

だから、この一覧表に示したサービスも、半年もすれば戦略的に加除されて、違ったものになっているでしょう。

 

あまり知られないサービスの一例として、常時利用することがなさそうなサービス例「自転車シェアリング」について各社のHPを比較しましょう。

左から、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンです。(かなり縮小表示しています)

自転車シェアリングのHP比較

セブンイレブンは、色々なページにバナーが貼ってあって、そのバナーからここに示した以外のページにも飛ぶようになっています。そして最終的には、「OpenStreet株式会社のHallow cycling」というシェアサービスに行き着きます。

ファミリーマートは、「Docomo bike」とメルカリの「Merchari」のページに案内し、ローソンは「Docomo bike」のページへ案内しています。

このサービスは、各HPで会員登録や利用の可否を知り、そのHP内でも決済できますし、コンビニ店頭で利用券が購入できる・・・というサービスのようです。

ローソンは膨大な長さのページになっており、上の写真は、上下を切ってつないでいて、各地ごとの取扱地域、料金などが1画面で見れるようにしていますし、その他も、リンクや説明を読むには結構な手間です。

ローソンは3社のうちで、もっともこのサービスに対して本気を出している感じです。

 

このように、自社で自転車の実物を取り扱いしているのではなく、他社のサイトの紹介、サイトへの誘導をしていたり、コンビニで利用券が購入できるなどのサービスであることがわかります。

つまり、他社の業務内容をコンビニのHPで紹介しているといってもいいようなもので、結局、ATMや料金収受のような手数料商売ということですが、HPをたどっていくと、『こんなものを扱う必要があるのか?』という感じもします。

なぜなら、「そういう商品がある」と知れば、直接その会社のHPに行ったほうが手続きも簡単なはずです。しかし、それをコンビニで扱うことが『商売』になっているという不思議な仕組みです。

 

これらの目新しいサービスは顧客の目を引くためのものと言えます。もちろん、別にも紹介していますが、宅配サービスでは、各社が名乗りを上げたものの、セブンイレブンのセブンミールだけが残っているというように、送信アンテナを立てて、顧客が食らいつけば横展開するといったやり方で、とりあえず、どこかがやれば、食らいつかないと行けない状況なのでしょう。

上位3社としては、たとえそれが商売にならなくても、なにかのアクションをしなければ『このコンビニは目新しさがない』と判断されてしまうので、なにか格好をつけないといけない・・・ということですが、それ以下の店舗数順位のコンビニとなると、そんな不安定なサービスをする余裕もないので、見向きもしない・・・ということでしょう。

 

しかし、上のサービス一覧表の水色部分の「標準的なサービス」は、コンビニの主力サービスですので、(それぞれに独自性があるものもありますが)基本的には、その取り扱い内容はどのコンビニでも、似通った内容になっています。それがコンビニのイメージを作っています。

しかし、10位のポプラになると、その項目はかなり減っています。

つまり、力の差が歴然とあるのですが、逆に、下位になればなるほど利益性を考えた絞り込みをするのは当然で、基本サービスであっても、アイテムが絞り込まれています。

・・・といっても、コンビニに入って、特定のサービスのあるなしの差は感じません。特殊なサービスは利用されていないのでしょうか?

しかし、一つの例ですが・・・・

先日、年金手続きのために「住民票、戸籍謄本、納税証明書」が必要で、コンビニの「自治体行政サービス」で取得するほうが「安価」ということでしたので、コンビニのコピーサービスを利用したところ、①戸籍謄本は戸籍のある市町村でしか発行されておらず、②納税証明書も表示される内容でどうすればいいのかわからなかった・・・ということがありました。

結局、それら3通のうちで、コンビニで取得したのは住民票だけという、常識知らずで恥をかいた経験があります。

「コンビニで手続きができる」と言っても、色々な制約があるということですし、機械と向き合わないといけないので、機械やパソコンなどに疎い人の利用度は低いのかもしれません。

市役所の窓口であれば、担当者や係員に聞きながら応対できますが、機械では、書いてある手順だけを見て即座に手続きがわかることは難しい・・・ということを頭に入れておいたほうが良いでしょう。

言い換えれば、サービスとしてはあるが、あまり使われておらず、客引きの手段としてサービス合戦が行われているという程度かもしれませんが、実態はわかりません。

 

ここで、各社に共通しないサービスを列記します。

募金受付
クリーニング・ランドリー
自動外貨両替
商品宅配サービス
e発送サービス
モバイルバッテリーシェア
自転車シェアリング
カーシェアリング
鍵受け渡しサービス
チケットレストラン
チケットギフト
旅行斡旋販売
店内放送サービス
免税店・免税店情報
電気自動車充電
家事代行サービス

気になるサービスがあれば、各社のHPを御覧ください。

小規模のコンビニでは、大手のコンビニにない機能やサービスがあるか

一覧表の薄黄色の部分を見るとわかるように、コンビニ大手3社以外は、特徴あるサービスはありません。

直接に店舗で販売するものに力を入れるという、商売の基本に徹しているといえます。

このあたりは大手の余裕と『力の差』とも言えるのですが、逆に言えば、コンビニは「サービス業・取次業」ですので、十分なサービスが受けられるのかどうかは、事前に各コンビニについて内容を知っておいたほうがいいかもしれません。

 

これについて、4位のミニストップのサービス項目を見ましょう。

大手3社には劣りますが、大手に負けないサービスをしようとしている感じがします。そしてさらに、10位のポプラを見ると、大手の基本サービスから儲かる内容だけに絞り込んだサービスしかやっていない・・・ということがわかります。

 

いろいろなサービスをシステムに組み込んで、それで商売できるようになるまでは大変ですので、回のコンビニでは、当面は協業や取次から始めるのでしょうが、それでもお金がかかりますし、それをこなす店員さんの労力も大変です。

さらに、一度打ち出したサービスを続けることも大変だと思いますので、サービスはあるものの、表に出してやりたくない・・・というものもあるでしょう。・・・となると、HP戦略は重要になります。

このようにHPを比較して見るだけで、世の中が見えてくる・・・と言っても過言ではないと思います。

そして何よりも、コンビニのすごいところは、たとえば、大手ではない「ポプラ」の店舗に入ってみて、特に何かのサービスがないことでの不自由さはありませんし、たとえお目当ての商品がなければ無いで、そのことを納得してしまう仕組みが頭の中にできているので、それはそれで不思議な事です。

 

 


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